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ドンキーのカジノ論

第1回 スロット

カジノに入って最初に目にするものと言えばやはりスロットだろう。初心者から上級者までを魅了してやまない、一番シンプルなギャンブルだ。掛け金は1¢から$5、高いものでは$500のスロットまであるらしい。ルールはシンプル、目が揃えば勝ちだし、揃わなければ負ける一方だ。ボタンひとつ押してるだけで、ギャンプルは成立する。運一辺倒で、そこには技も何もない。だがしかし、その運ひとつで、一瞬のうちに億万長者になる可能性があるのがこのスロットなのだ。$1スロットや$5スロットでは、ジャックポット(※1)が$1,000,000を超えるものなど今となっては普通のこと。これがスロットの最大の魅力だろう。
 
このジャックポットを夢見て$500や$1,000注ぎ込む人も珍しくない。だがやはり当たる人はひと握りだ。$1以上のスロットにのめり込むことはあまりお勧めしない。今はやはり、1¢から5¢のスロットが熱い。きれいなグラフィックと楽しいボーナス・ゲームで、$20あれば結構な時間を楽しむことができる。もちろんその分、勝つ金額も少ないのであるが、やはり勝つことよりも楽しむことを優先すべきだろう。
 
1¢から5¢スロットとひと口に言っても、その人気ゆえ、今は何十種類というスロットがカジノにはある。一体どんなスロットが良いのだろう? 個人的な意見ではあるが、スロットを選ぶポイントを少し紹介しよう。第1にボーナス・ゲームでの獲得量だ。「苦労してボーナスに入ってこれだけかよっ!」という、叫び声もたびたび聞こえてくる。まずはその見極めが大事だろう。台に座る前に少し歩き回って、他人がやっているのを覗き込むのが手っ取り早い方法だ。
 
第2には、ボーナス・ゲームの入りやすさ。と言っても、ボーナス・ゲームの入り方は、知っている限り2通りしかない。普通はアクティブ・ペイ・ライン(※2)に3つ以上のボーナス絵柄が揃うことが、ボーナス・ゲームの引き金となる。このほかに、スキャターと呼ばれるものがあり、3つ以上のボーナス絵柄が画面にランダムに出てくればボーナス・ゲームに突入する。スキャターのほうがボーナス・ゲームに突入しやすい。スキャターでボーナスが発生し、かつボーナスで大量獲得ができるタイプ、これが最高のスロットであろう。2、3種あると思うので、ぜひ探してみよう。
 
そして、これだというスロットを見つけたら、まず$1くらいで試し打ちをする。それで面白いと思ったら$20札を取り出せばいい。$20くらいなら、いきなり突っ込めばいいじゃないかと思うかもしれないが、$20入れてしまうとあまり面白くないと思っても、結構なくなるまでやってしまうものだ。打ち方としては、5ラインから9ラインが妥当なところだと思われる。機種によっては15ラインや20ラインをプレーできるものがあるが、得することはあまりないだろう。無駄にお金を消費するだけだ。
 
これらのことを守れば、$20で3時間遊ぶことも難しくない。なぜだかわからないが、揃う時は結構きれいに揃うもので、勝つことも十分あるだろう。もしマイナスになっても、$20で済めば勝ちだと思いたい。そう、ギャンブルではなく、楽しむためにお金を払う。それでいいのだ。逆に$20勝ったら、3時間無料で遊んだうえにブッフェまで食える。このくらいの考えのほうが純粋にスロットという遊戯を楽しむことができるだろう。「高望みはご法度」を頭に叩き込んで、スロットを楽しみにカジノに行ってみよう。

※1
特定のゲーム(主にスロット)で決められたコイン数を賭けると賭け金のうちの何パーセントかがジャックポットという積立懸賞金に加算され、決められた役を当てるとその賞金プラス、ジャックポットも獲得できる。その役が当たるまでジャックポットは大きくなり続けるので、時には数億という大きさになることもある。
 
※2
アクティブ・ペイ・ラインとは、スロットでお金が掛かっているラインのこと。5¢スロットなどでは、左から右へのラインが9通り以上あるので(左から右一直線、斜め、など)、どのラインに賭けるか決めることができる。アクティブ・ペイ・ラインに揃ったものしか払い戻しはされない。

第2回 ビデオ・ポーカー

スロットに隣接して並ぶのが、ビデオ・ポーカー。実はこれがまた、かなりの曲者なのである。と言っても悪い意味ではなく、ジャックポット(第1回参照)がスロットに比べて比較的出やすいのだ。それもそのはず、自分で残すカードを決められるので、運一辺倒でなくジャックポットを狙えるというわけ。

軽くルールを説明しよう。ビデオ・ポーカーには、ジャック・オア・ベター(Jacks or Better)、デュース・ワイルド(Deuces Wild)など、いくつか種類があるが、ルールはほぼ同じだ。まずはスロットと同じくコインを投入し、ベット数を決める。この場合、1ベットから5ベットくらいまであるが、必ずマックス・ベットをしよう。そうでなくては、ジャックポットをもらえないからである。そして、5枚のカードが配られる。5枚のカードから残したいカードを選び、ほかのカードは交換することができる。スロットよりは頭を使うが、至って単純なゲームだ。ビデオ・ポーカーの手は以下の通りである。

【ビデオ・ポーカーの手の序列】

ロイヤル・フラッシュ(Royal Flush)
例: A、K、Q、J、10

ストレート・フラッシュ(Straight Flush)

例: 10、9、8、7、6

フォー・カード(Four of a Kind)

例: 5、5、5、5、2

フル・ハウス(Full House)

例: K、K、K、4、4

フラッシュ(Flush)

例: K、J、9、6、3

ストレート(Straight)

例: 5、4、3、2、A

スリー・カード(Three of a Kind)

例: 9、9、9、A、8

トゥー・ペア(Two Pairs)

例: 4、4、J、J、A

ワン・ペア(One Pair)

例: 8、4、J、J、A

ビデオ・ポーカーを選ぶ際にはその機種のペイアウト(払い戻し)を見てみよう。機種によって、微妙に払い戻しが違う場合がある。例えば、ストレートを揃えると、5倍の払い戻しの機種もあれば、7倍の払い戻しの機種もある。それはただ単に全部の機種を見比べてみるしかない。高い払い戻しの機種を見つけたら、早速遊んでみよう。このビデオ・ポーカー、遊び方にちょっとしたコツがある。それは、常にジャックポットを狙うことだ。

ジャックポットを取るには、マックス・ベットでロイヤル・フラッシュを揃える必要がある。常にこれを狙うには、例えば1回目のディールで、A、A、K、4、5と出てきたとする。普通の人ならば、AとAを残して、残り3枚を交換し、最低でもワンペアを残そうとする。がしかし、ワンペアを取ってもせいぜいペイアウトは2倍なのだ。5枚賭けていたら10枚もらえる程度なのだから、あまり魅力的ではない。ここは思い切ってペアを捨てるのがビデオ・ポーカーの技なのだ。AとKを残して、可能性は低いにしてもジャックポットを狙う。これが、ビデオ・ポーカーでのマル秘テクニックである。

10以上のカードが2枚以上同じマークであったら、どんどん狙っていこう。自分で狙っていけるのだから、スロットよりもかなり高い確率でジャックポットを当てることができる。その分、演出やボーナス・ゲームなどはないので、長くやっていると少し飽きてしまうが、一攫千金を狙っている人は、スロットよりもビデオ・ポーカーを中心に責めていこう。

第3回 ブラックジャック

さて、せっかくカジノに行ったなら、機械相手だけでなくテーブルに座り、ディーラー相手に映画さながらのギャンブルをしてみたいものだ。テーブル・ゲームで代表的なものと言えばやはりブラックジャック。テーブル・ゲームになると少しルールも少し複雑になり、専門的用語も増えてくる。まずはカジノ専門サイト(例:www.online-casino-navi.com)を検索し、基本的なルールと用語を覚えたい。 ここでは自分なりのブラックジャックのプレーの仕方を紹介しよう。あくまで個人的な見解なので、このプレーの仕方が正しいとは言わないが、自分のプレー・スタイルを見つける参考にして欲しい。まず、ブラックジャックとはプレーヤーにとって有利なギャンブルであるということを認識する。ディーラーは17以上になるまでカードを引き続けなければならないからである。それに反し、プレーヤーはディーラーのアップ・カードを見て判断することができる。例えば、

ディーラー

プレーヤー

だとすると、ディーラーはもう1枚引かなければならないが、プレーヤーはステイすることができる。基本的に伏せてあるカードはフェイス・カードと推測するのがブラックジャックの基本的戦術だ。ひとつ付け加えたいのは、伏せてあるカードが何であるとプレーヤーにとって不利であるか考えることである。上の例で考えてみよう。隠れている数がA、2、3、4、5の場合、プレーヤーとしては不利になる。17、または7から11はもう1枚のカードがフェイス・カードだと負けてしまうからである。が、それ以外はプレーヤーに有利になる。合計が12から16の場合だ。3枚目がフェイス・カードだとバーストになる。この場合62パーセントの確率でプレーヤーが有利である。この計算で考えていくと、ディーラーのアップ・カードが2から6の場合プレーヤー有利になる。

さらに同じように、自分の2枚のカードの合計が12から16だった場合、17以上になる確率は極めて低い。例えば合計が12だったとすると、1、2、3、4では13から16になってしまい、約31パーセントのバーストのリスクで3枚目のカードを引いた意味がまるでなくなる。そして、10、J、Q、Kを引いてしまうとバーストになってしまう。

このように、そのカードを引いて有利になるか不利になるか、確率を考えて決断するのが一番安全な戦術と言えよう。また、自分が有利な場合、ダブルダウンやスプリットを積極的に使っていくことが勝利への近道だ。自分のカードの合計が11、10、9で、ディーラーがバーストする可能性が高い場合はどんどんダブルアップを使っていこう。ディーラーのアップ・カードが5や6であった場合は合計7やソフト14、15、16、17、18、19もまたダブルアップしてみてもいい。そこがブラックジャックの面白いところだ。自分の判断ひとつで、勝ちもすれば負けもする。機械が飽きてきた人はディーラー相手にブラックジャックの腕を振るってみよう。

第4回 ポーカー 【1】

今までスロットやブラックジャックなど紹介してきたが、そろそろ本題に入ろう。ポーカーだ! 俺もギャンブルで生計を立てていたなどと紹介されているが、正確に言うとポーカーのみである。ルールは難しいので専門サイト(例:www.partypoker.com、http://jp.pokernews.com/poker-rules/texas-holdem.htm)で勉強しよう。ダウンロードすれば、無料で遊ぶこともできる。いろいろな種類のポーカーがあるが、とりあえずアメリカで今一番のブームである「テキサス・ホールデム(Texas Hold’em)」に的を絞ろう。
 
ポーカーの一番の特徴は、プレーヤー同士で戦うところにある。つまり、負けるプレーヤーがいる一方、勝つプレーヤーが必ず存在するのだ。勝者となるか敗者となるかは、運ももちろんあるだろうが、それ以上に技が重要なのである。とにかく勉強すれば勝てるゲームがこのポーカーなのだ。ひとつ、ポーカーの格言を紹介しよう。
「ポーカー、それはチェス+運である」
 
俺がポーカーを始めたのは約3年前。カジノに行ったところ、たまたま無料のポーカー・レッスンがあったため参加してみた。その後、$30ほど試しにやってみたが約3分で撃沈……。あの負けは早かった。そして、勝ちたい一心で毎週末通った。勝率はひどいもので、最初の1ヵ月は勝ったためしがない。しかし、コツをつかんだのか、それから勝率がグングン上がっていったのだ。1年も経つと8割は勝つようになり、週末になるごとに$100程度ではあるが勝利し続けた。学生の身分には大きい勝利だ。
 
そして卒業して、就職活動している時のことだ。このころの強さはすさまじかった。ほとんど負けた覚えがない。トーナメントでも優勝してしまうほどだった。$30くらいの参加費を払い、優勝すれば$600ほどもらえた。この調子で月$1,000近く稼ぎ、贅沢な暮らしではないが生計を立てていた。
 
とにかく、ポーカーは運一辺倒なギャンブルとは違うとみんなに認識してもらいたい。ポーカーのルールはかなり複雑だ。次回からは戦術などに関しても話していきたいが、ルールがわかっていなければ何を言っているのか全くわからない。少しでも興味を持った人は、前述のサイトなどで基本的なルールを学び、次回に期待して欲しい。

第5回 ポーカー 【2】

前回はポーカーがいかに勝てるギャンブルかということを書いたが、今回からゲームのやり方について具体的に書いていこうと思う。
 
まず、ポーカーには異なったプレー・スタイルがある。これはプレーヤーの個性や度胸、慎重さ、大胆さ、根気などによって違うが、代表的なプロ・ポーカー・プレーヤーのスタイルを紹介しよう。どのスタイルがいいというのはないので、すべてのスタイルを理解したうえで、自分のスタイルを作って欲しい。
 
●デビルフィッシュ・スタイル
デビルフィッシュは、超アグレッシブなスタイルで有名である。大半のハンドを、まるでポケット・エース(ホール・カードがエースのペア)でも持っているかのようにレイズを繰り返す。ベットされたほうは、いいハンドを持っていれば反撃もできるが、ホールドを余儀なくされる。小さな勝ちでもいいから1ハンドでも多く勝つというスタイルだ。
 
●ハワード・レダーラー・スタイル
ハワード・レダーラーも有名なプロ・ポーカー・プレーヤー。そのプレー・スタイルはとにかく慎重であり、相手のハンドを読むプロである。自分がどんなにいいハンドを持っていても、負ける可能性があると判断した場合はどんどんホールドしていく。とにかく判断力が物を言うスタイルである。勝てると判断した時は、ガンガン行く。負けを最小に、勝ちを最大にする最も効率のいいスタイルだが、1歩間違えればはったりのカモに?
 
●デビッド・スクランスキー・スタイル
デビッド・スクランスキーは有名なポーカー・プレーヤーであると同時に、なんとマスマティシャンである。確率をマスターし、確率的に有利と判断した時にしかプレーしないという、数学者的なプレー・スタイルだ。しかし、確率上あり得ないことが起こってしまうのがポーカー。確率上勝っていたのに、という精神的ダメージも大きい。
 
●ガス・ハンセン・スタイル
ガス・ハンセンはWPT(World Poker Tour)で2回も優勝している超強者だ。この人のスタイルは……難しい。デビルフィッシュのように超アグレッシブなのだが、プレフロップではあまりアクションを起こさないように見える。フロップを見てからのプレーの仕方が、とてもうまいのである。 
 
さて、俺はというと、今のところはハワード・レダーラー・スタイルに近いと思うが、デビッド・スクランスキー・スタイルを勉強中だ。勝つ確率をできるだけ論理的に分析しながらプレーしている。少し前まではデビルフィッシュを目指していたのだが、ロー・リミット(賭け金が小さい)テーブルだと、弱いハンドでも最後まで付いてきてしまう。中には、何もハンドが揃わなくても俺のハンドを見たいがためにコールしてくるヤツまでいる。そうすると全く勝てない。ハッタリで相手をホールドさせるには、ベットが$20や$40といった大きなものでなくては、相手を怖がらせることができないのだ。 
 
最近ではテレビをつけると、TravelチャンネルやESPNでポーカーをよくやっている。これは勉強になるので、見てみるといいだろう。 

第6回 ポーカー 【3】

前回はプロのポーカー・プレーヤーの代表的スタイルを紹介したが、やはりプロがいる世界と、我々がプレーする世界では多少異なってくる。今回は、自分が現在用いているプレー・スタイルを紹介しよう。自分のプレー・スタイルはまだ発展途上であり、いいものであるかは不明だが、勝率はそれなりのものなので参考にしても悪くはないと思われる。わかっている問題点も挙げてみるので、自分流にさらにアレンジしてみるといいだろう。
 
ポジションによってプレーの仕方が異なるので、ブラインド※1からのプレーのみを紹介する。ポジションは悪いのだが、ブラインドであるがゆえの有利な点を駆使することが大切である。それは、「何を持っていてもおかしくない」という点である。 
 
●屑フロップの場合
フロップ※2が2、4、8などと小さな数字ばかりの時、ブラインドからのベットは、他のプレーヤーに対して脅威になる。いわゆる屑カードがフロップに出た場合、はったりでベット※3してみよう。ターン、リバーでAやKなど大きなカードが出てきた場合は警戒するべきだが、小さなカードばかりの場合はどんどんベットしてみてもいいだろう。 
 
●ビッグ・フロップの場合
フロップでフェイス・カード(A、K、Q、J)が出た場合は、セカンド・ペアやボトム・ペアが揃ってもホールドするのが無難である。フェイス・カードは他のプレーヤーが持っている可能性が高過ぎるからである。ツーペアやスリーカードを追い掛けるのは、確率上、良いプレーとは言えない。
 
●トップ・ペアを揃えた場合
スロー・プレーは禁物である。どんどんベットしていこう。フロップでフラッシュ・ドローの場合、レイト・ポジションのプレーヤーはベットに対してレイズ※4をするのが通常のプレーであるが、レイズされ、そのレイズがフラッシュ・ドローと呼んだ場合、さらにレイズする。フラッシュが成立する確率は約30パーセントである。70パーセントは勝率があるのだから、フラッシュが完成したと思われるところまでは、自分が主導権を握ることが大切である。 
 
●ドローがある場合
この場合も積極的にベットをしていったほうがいいだろう。もし誰かのベットをコール※5するならば同じことだ。しかし、レイズされた場合は、そのドローをチェイスするかどうかは自分の判断である。ポットの大きさなどを頭に入れたうえで数学的に判断しよう(ポット・オッズに関しては後に語るとしよう)。
 
これらのプレーの問題点であるが、次のようなことが挙げられる。まずひとつ目はパッシブ・プレーヤーに弱い点である。ハンドの強弱に関係なく、人のコールに対してただただコールしていくプレーヤーのことである。ローリミットのテーブルにはよくいるプレーヤーである。
 
ふたつ目はチェイサーに弱い点である。ベットを警戒せずに、ひたすら自分のハンドを追い掛けるプレーヤーだ。そのようなプレーヤーがハンドを揃えてしまった場合、ダメージは大きい。 
 
まず、テーブルに座っているプレーヤーを分析することが肝心であろう。
 
※1 テキサス・ホールデム(Texas Hold’em)では、ディーラーの左側ポジションに座るふたりがブラインドとなり、カードを見る前にポストしなければならない。
※2 最初に表を見せて配られる、3枚のカード。
※3 最初に賭け金を入れること。 
※4 賭け金を増やすこと。
※5 勝負に残るには、掛け金が増やされれば増やされた分だけ、同じ額を掛ける必要がある。

第7回 ポーカー 【4】

今回は、レイト・ポジションからのプレーについて軽く説明しよう。
 
レイト・ポジションでは、前回紹介したブラインドとは反対に、最後にアクションを起こす。つまり、他のプレーヤーの反応を見てから自分のアクションを決めることができるので、他のプレーヤーよりも有利な立場にいるのである。
 
前の人がベットをしてきたら降りるもよし、レイズしてやるもよし。全員がチェック※で回ってきたら、みんな強いハンドを持っていないとも判断でき、はったりのベットで全員ホールドさせることもできる。このようなベットは「ポジション・ベット」と呼ばれ、とても効果的な反面、はったりと思われることも多い。時々はチェックで回ってきても、チェックをし、いいハンドを持っていないとベットしてこないという印象を持たせることが大事である。また、ポジション的に有利なので、幅広くプレーしていこう。
 
良いハンドは当たり前であるが、良くないハンドでも、フロップや他のプレーヤーのアクション次第で勝てるのが、このレイト・ポジションの良いところである。このポジションでのプレーを極めることによって、勝率はぐっと上がるだろう。「テキサス・ホールデム」は“ポジション・ポーカー”とさえ言われるほど、ポジションが大事なのである。ポジションで勝ち、良いハンドで勝てば、負けることはなくなるに違いない。
 
これは前回からの繰り返しになってしまうが、このポジション・プレーの問題点はやはり、パッシブ・プレーヤーやチェイサーに弱いことである。どんなに勉強し、正しくプレーをしても、こういったプレーヤーに負けてしまうことがあるのが悲しいところである。もちろん改善の余地は十分にあるので、どんどん自分のスタイルを磨いていこう。
 
※自分の前に誰もベットしていなければ、チェックをしてベットの権利を後ろに譲ることができる。全プレーヤーがチェックすると、次のカードが見られる。

第8回 第8回 武勇伝

さて、ゲームの説明がひと通り(俺の好きなゲームだけ)終わったので、話題をちょっと変えよう。読者からの「みんながカジノに行きたくなってしまうような話を」というリクエストにお応えして、俺の“カジノ武勇伝”を語ろうと思う。
  
これは、初めてラスベガスに行った時の話。俺は、友達とその親の旅行案内+ドライバー役としてラスベガスに同行した。カジノに入ると、みんな圧倒されてしまい、何をやっていいのかわからない状態だった。手本を見せて欲しいと言われ、少しうろうろして5¢スロットに座った。
 
まぁ、どうやるか見せればいいだけなので……と思い$1投入。そして、みんなに見せながら「ここのボタンを押してラインを決めて、このボタンを押すと回り出すから……」と見せながら、ポチッ、でぃんでぃんでぃん!!! 「ん???」と、いきなりなにやら揃って$10くらいになった! 「$1が10倍になったね~」なんて笑いながら話していると、またもや、でぃんでぃんでぃん!!! 「おお!!!??」。また揃っちまった!?
 
みんなも自分でやるより、俺のスロットを見るのに夢中で小1時間過ぎた。最高$120くらいまでいき、$100まで下がったところで終了。びっくりな大勝ちだ。結局、俺以外はギャンブルせず、おいしいビュッフェだけおごられて1日を終えた。持ち金100倍は今のところ最高記録だ。武勇伝はまだ続く……。

文・ドンキー
学生時代はギャンブルで生計を立て、社会人となった現在も週末のカジノ通いは欠かすことはない。“シアトルで最もギャンブルを知る日本人”と豪語する男が語る、俺流カジノ哲学。

※情報は2010年以前の時点であり、店舗情報、商品、価格など変更されている場合があります。