シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

トレッキング

ノースウエストでアウトドア

キャピトル・ヒルでトレッキング

ブルース・リーが眠る墓地に近い、キャピトル・ヒルの15th Ave. Eに駐車し、アスファルトの道をトレッキング・シューズで数分間、ドカドカ歩く。土曜日の午前10時。周りはジョギングしている人や犬の散歩、友達と話しながらぶらぶらしている人たちばかり。おしゃれでこぎれいな服装の人の中で、着古したネル・シャツにスパッツ、トレッキング・シューズに水筒付きのウエスト・ポーチを着けてる人なんて私だけ。あ、もうひとり、夫。

「ちょっと近所を歩こうよ!」ということで到着したトレイルの入口は、夫と付き合い始めた時に一度行ったキャピトル・ヒルの小さな見晴台「Boren Lookout」(写真)だった。そのときはベンチに座って、眼下のワシントン湖やUW、はるかにカスケード山脈を見たロマンティックなひとときを過ごしたものである……と、思い出に浸っている私を気にする様子もなく、「さあ、行こうよ!」と夫。

「えっ、こんなところにトレイルがあるの? もしや、この下の崖のこと?」と、動揺を隠せない私をよそに、足取りも軽く崖を下り始める夫。歩き始めのトレイルは1列縦隊にならないと通れないほど狭く、雨上がりだったせいか、ぬかるみもあったりして、おニューのトレッキング・シューズは見る見るうちに泥で貫禄十分になっていく。途中で来た道を振り返ると、ところどころに近所の家々が見えたりして、まさに都会の真ん中にあるトレイルだ。

さらに進んでいくと、うっそうとした森の中へ。オリンピック・ナショナル・パークの小型版のような苔蒸した木もあったりして、マイナス・イオンを十分に吸収できる。木々の隙間から見える空を仰いで深呼吸したりして、ちょっとした森林浴を満喫した。
20分位歩いてトレイルの出口にたどり着くと、そこはE. Interlaken Blvd.。この通りにもInterlaken Parkという深い森からなる公園があり、そこではマウンテン・バイクでの滑走もできる。最初は少し驚いたけれど、土曜日の朝ジムに通う手軽さでトレッキングができるシアトルの自然に感謝、感謝の朝だった。

Boren Lookoutのベンチ
「Boren Lookout」。そしてあの頃、二人で座ったベンチ
この彫刻が目印
この彫刻が目印

まさに住宅地の真ん中にあるトレイル

(2003年4月 文・関町子)

Louisa Boren Park
15th Ave. E & E olin Pl., Seattle, WA

Interlaken Park
2451 Delmar Dr. E., Seattle, WA

■Urban Surf
場所:2100 N. Northlake Way, Seattle, WA 98103
TEL:206-545-9468
ウェブサイト:http://www.urbansurf.com

■普段着でふらりと出掛けたいお気軽コース
朝、起きたらいい天気。ふらりと気が向くまま出掛けたい! そんな時におすすめのコース。
1. Discovery Park
ディスカバリー・パーク/ワシントン州シアトル

534エーカーのシアトル最大の公園。森と海辺の高台を巡るループ・トレイルは2.8マイルと手頃な距離。ピュージェット湾とオリンピック半島の眺めが美しい。

ウェブサイト:www.cityofseattle.net/parks/Environment/discovparkindex.htm

Cougar Mountain Regional Wildland Park2. Cougar Mountain Regional Wildland Park
クーガーマウンテン・リージョナル・ワイルドランド・パーク/ワシントン州ベルビュー、ニュー・キャッソル、イサクア

ベルビューとイサクアの南側にある。原生林の伐採根や立ち枯れた木、シダ、苔におおわれ、オリンピック・ナショナル・パークのホウ・レインフォレスト並み。特に若葉の頃が美しい。

ウェブサイト:www.metrokc.gov/parks/rentals/pommar99.htm

写真:© Rei Kosugi / Eco Caravan

3. Cedar River Trail
シダー・リバー・トレイル/ワシントン州レントン

レントンのダウンタウンからは舗装された道だが、途中から砂利道に。シダー・リバーに沿って歩くここは歩行者だけでなく自転車も通れるほか、一定区間では乗馬の人も通行するので注意しよう。

ウェブサイト:www.metrokc.gov/parks/trails/trails/cedar.htm

■お弁当を持って出掛けたい半日コース

ちょっと遠出を思いついた日にぴったりなコースを紹介。朝早く出れば、夕方には家でゆっくり疲れを癒せるはず。

スノコルミー・フォールズ1. Snoqualmie Falls近隣
スノコルミー・フォールズ/ワシントン州デュバル~ノース・ベンド

「Snoqualmie Valley Trail」は、元々線路の道床だった全長36マイルのトレイル。田園風景が楽しめるほか、「Tolt-MacDonald Park」など見どころも点在。おなじみのスノコルミー滝は南北に連なるこのトレイルのほぼ中間点。

ウェブサイト:www.metrokc.gov/parks/trails/trails/snoqv.htm

写真:© Rei Kosugi / Eco Caravan

2. Wallace Falls State Park
ワラス・フォールズ・ステート・パーク/ワシントン州ゴールド・バー

Hwy2を東へ、モンローの街を抜けゴールド・バーの2マイル東北にある、Wallace Falls State Park。滝見のトレイルは2マイル強だが起伏に富み、ハードな個所もある。

ウェブサイト:www.parks.wa.gov/parkpage.asp?selectedpark=Wallace+Falls&pageno=1

3. Asahel Curtis Nature Trail
アサヘル・カーティス・ネーチャー・トレイル/ワシントン州スノコルミー・パス周辺

シアトルからはI-90をスノコルミー・パス方面へ約1時間のドライブで、トレイルの入口に到着。ダグラス・ファーを中心とした木々の中を進む約1マイルのループ・トレイルでは、何度か「Humpbakc Creek」を渡る。ピクニック・エリアもあるので、お弁当を広げて一休みもできる。

ウェブサイト:www.fs.fed.us/r6/mbs/recreation/activities/trails/snrd/snrd_1023.htm

■週末にドライブも兼ねた小旅行コース

週末をまるまる使って大自然を堪能したい時はこちらへ。ちょっと足を延ばしてオレゴン州まで行ってみるのも一案!

オリンピック・ナショナル・パーク1. Olympic National Park
オリンピック・ナショナル・パーク/ワシントン州

パーク内の「Hoh Rain Forest」にある「Hall of Mosses Trail」は、うっそうと茂る温帯雨林のジャングルが見られる、ループ式で0.8マイルのトレイル。所要時間は約40分。また「Hurricane Ride」にある「Hurricane Hill Trail」は、素晴らしい眺望が楽しめる尾根道で往復3.2マイル、所要時間3時間。
ウェブサイト:www.nps.gov/olym

写真:© Rei Kosugi / Eco Caravan

マウント・レニア・ナショナル・パーク2. Mount Rainier National Park
マウント・レニア・ナショナル・パーク/ワシントン州

パラダイスにある「Alta Vista Trail」は、高山植物とお花畑を抜けて進む美しいトレイル。ニスカリー氷河が目の前に広がり、レニア山の雄大な山容は息を飲むほど! 往復1.6マイルで、所要時間1.5時間。
ウェブサイト:www.nps.gov/mora

写真:© Rei Kosugi / Eco Caravan

ジョン・デー・フォッシル・ベッズ・ナショナル・モニュメント3. John Day Fossil Beds National Monument
ジョン・デー・フォッシル・ベッズ・ナショナル・モニュメント/オレゴン州

ポートランドから南東へ約3時間下ったセントラル・オレゴンに位置し、赤・白(ピンク)・黒・黄(淡褐色)の縞模様で彩られた山がある。「Painted Cove」と呼ばれる自然観察用のセルフ・ガイデッド・トレイルを利用すれば、そのシュールな模様をつぶさに見ることができる。

写真:© Rei Kosugi / Eco Caravan