シアトルガイド
シアトルの観光スポット

イエローストーン国立公園 sightseeing spots


シアトル観光ガイド > 観光スポット > イエローストーン国立公園

(※ライトハウス2017年5月号特集記事「イエローストーン国立公園&グランドティトン国立公園ガイド」より|情報は2017年5月時点)

ロッキー山脈の中に火山活動が生んだ美しい、そして世界最古の国立公園であるイエローストーン国立公園。地球のユニークな形状に絶景、多様な野生動物にも出会えるこの国立公園の楽しみ方をご紹介します。

イエローストーン国立公園の基本情報

Lamar Valley バイソン
公園のあちこちでバイソンが見られるイエローストーン国立公園。写真はLamar Valley。春先には子どものバイソンの姿も。

1872年に世界で初めてとなる国立公園に指定されたイエローストーン国立公園は、ここでしか見られない大自然の宝庫。空高く噴出する間欠泉や、鮮やかな七色の熱水泉、温泉に含まれる石灰が凝固してできた棚田状の泉、泥が煮え立つマッドポット(泥水泉)など、地球の原初的な躍動がそのまま残されていて、「地球そのもの」に触れられるような国立公園だと言ってもいいくらいです。豊かな大自然がある一方で、長い歴史がある分だけ、ツアーやビジターセンター、宿泊施設などもよく整備されていて、アウトドア未経験者でも、子どもと一緒でも出掛けやすい国立公園でもあります。
 
バイソンやエルク、ムース、熊など数多くの野生動物が生息しており、車が走る道をのんびりと歩いていたりするのに出くわします。



イエローストーン国立公園とグランドティトン国立公園位置

イエローストーン国立公園
所在地:アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州
TEL:307-344-7381(道路・気象情報はTEL:307-344-2117)
ウェブwww.nps.gov/yell/index.htm

開園期間
:通年(公園の入口は24時間オープン。冬季は北口&北東口のみオープン)
入園料:$30(車1台、7日間)、$60(1年間)
グランドティトン国立公園との共通入園料:$50(車1台、7日間)
国立公園年間パス:$80

※8/25のNational Park Service Birthdayなど入園料が無料になる日があります。詳細は www.nps.gov/planyourvisit/fee-free-parks.htm

夏場の日中は70°F(約21°C)程度で、80°F(約26°C)まで上がることもあります。夜は涼しく、標高の高いところでは氷点下になることも。午後はしばしば雷雨となります。たとえ夏に出掛ける場合でも、防寒具と雨具をお忘れなく。春と秋の日中の気温は30〜60°F(約−1〜15°C)と日によって異なり、夜は真冬を思わせる寒さで雪やひょうも珍しくありません。


※単位:気温・°F/華氏、降雨&降雪量・インチ

  平均最高気温 平均最低気温 平均降雨量 平均降雪量
1月 28.6 9.6 1.1 14.5
2月 34.0 13.0 0.75 10.4
3月 39.6 17.2 1.1 13.1
4月 49.4 26.0 1.2 5.9
5月 60.4 34.3 2.0 1.5
6月 70.0 41.2 1.5 0.1
7月 79.6 46.7 1.5 0.0
8月 78.3 45.3 1.4 0.0
9月 67.8 37.0 1.3 0.5
10月 55.7 29.4 1.0 3.7
11月 38.7 19.2 1.0 9.0
12月 30.5 11.8 1.0 13.5


イエローストーン国立公園とグランドティトン国立公園両方の見どころを駆け足で見るだけでも、国立公園までの移動時間を除いて、2、3日はほしいところ。4、5日あれば文句なしです。
 
出掛ける時期を決めたら、飛行機を予約する前に宿の空き状況を確認して。園内は広いので、ずっと同じ場所に宿泊するのではなく、複数箇所に泊まるのもあり。園内の宿泊施設が満室なら、近隣の街で宿を予約して、旅の予定を立てるのが現実的。
 
飛行機で行くなら、アクセスが良いのはウエストイエローストーン、またはグランドティトン国立公園内にあるジャクソンホールの空港。イエローストーン国立公園の北口、東口にも空港があります。ただし、これらの空港への運賃は高め。経済的な旅を考えるなら、ユタ州のソルトレイクシティー(イエローストーン国立公園までは車で約5時間)やモンタナ州のミズーラ(同じく約4時間30分)への運賃と、そこで借りられるレンタカー料金を調べて比較してみるのも一案です。
 
ピークシーズンは、5月のメモリアルデーから9月のレイバーデーにかけて。来園者の9割がこの期間に集中しています。狙い目は5月と10月。気候がやや不安定で園内施設の中には閉鎖しているものもあるものの、観光客が少なく、代わりに動物の動きや火山活動が活発なので、大自然を思う存分満喫できそうです。



公園全体の地図&園内情報


イエローストーン国立公園地図
上記地図の拡大判ダウンロード »

イエローストーン国立公園内にはホテルやロッジ、簡易キャビンなど合計9カ所の宿泊施設があり、値段も1泊100ドル前後から600ドル近くと幅があります。冬季はMammoth Hot Springs HotelとOld Faithful Snow Lodgeのみの営業。人気の国立公園とあって1年前から予約がいっぱいになってしまう宿泊施設も。もし園内で宿がとれなければ、公園の入口からすぐの街、西口のウエストイエローストーンや北口のガーディナーの宿も検討してみて。園内には、ホテルやロッジに加えてキャンプ場も12カ所あり、うち5カ所は事前に予約できますが、7カ所は当日先着順。園内の宿泊施設の予約はwww.yellowstonenationalparklodges.com、もしくはTEL : 1-307-344-7311から。


下記情報の地図上の位置について:
◎(MAP番号)→地図上の各スポット番号
◎地図 : 数字-アルファベット→地図上部と右のグレー部分にある数字とアルファベットの組み合わせ

Mammoth Hot Springs Hotel & Cabins
Photo credit: Jody Lyle
Mammoth Hot Springs Hotel & Cabins
地図:1-a|エリア:アッパーループ、Mammoth Hot Springs|一泊$99〜$270

一年を通してオープンしている、公園北側の観光拠点となるリゾートホテル。1911年のオープン当初のクラシカルな雰囲気を残した100室のホテルに加えて、夏季はホテルの建物の裏手に125室のキャビンもオープン。キャビンは家族旅行に便利な2部屋のもの、安価なシャワー共用のものもあります。

 
Lake Yellowstone Hotel & Cabinss
Photo credit: David Restivo
Lake Yellowstone Hotel & Cabinss
地図:2-c|エリア:ロウワーループ、Lake County|一泊$162〜$471

イエローストーン・レイクの畔に建つ優雅なたたずまいのコロニアル様式のホテル。1891年築、2015年には国定歴史建造物に指定された由緒あるホテルで、14年の改築で建設当初の面影がより鮮やかになりました。シンプルなキャビンもあり。ロビーでは無料Wi-Fiも利用できます。

 
Grant Village
Photo credit: David Restivo
Grant Village
地図:2-c|エリア:ロウワーループ、Lake County|一泊$242

2016年に徹底的な改築が行われ、17年5月に再オープンを予定しています。イエローストーン・レイクの西側のウエストサムにある6つの建物からなる快適さ重視のホテル。グランドティトン国立公園にも近いので、この2つの公園を見て回る拠点として便利です。

 
Old Faithful Lodge Cabins
Old Faithful Lodge Cabins
地図:1-c|エリア:ロウワーループ、Old Faithful|$91(トイレ&シャワーなし)、$151(トイレ&シャワーあり)

96室のキャビンは、ベッドとシンク、暖房、小さな机があるだけの素朴で実用的な造り(右上の吹き出し内の写真がシャワー共用の部屋の内部)。大半はトイレ&シャワー共用ですが、中には室内に併設する部屋も。チェックインオフィスのあるメインロッジには、安価に食べられるカフェテリアと売店もあり、経済的に泊まるならここがオススメ。



イエローストーン国立公園西口付近:モンタナ州ウエスト・イエローストーン(West Yellowstone, MT)での宿泊 »

イエローストーン国立公園東口&北東口付近:ワイオミング州ワピティ(Wapiti, WY)などでの宿泊 »

 
オールドフェイスフル
Old Faithful Lodge Cabins外観。Photo credit: Diane Renkin


Old Faithful Lodge内のカフェテリア
Photo credit: Diane Renkin

オールドフェイスフルにあるOld Faithful Snow LodgeのObsidian Dining RoomやOld Faithful Inn Dining Roomなどの高級レストランから、Old Faithful Lodge内のカフェテリア(写真)まで、夏場は食べる場所には困りません。ただし混雑は不可避。できれば予約を。レストランの一覧は園内の新聞でチェック。



イエローストーン国立公園 ギフトショップ

園内の各所 (ホテルやビジターセンター内、もしくはその近く)に、お土産やアウトドア用品を売るギフトショップや、品揃えはごくごく限られていますが生鮮食料品を販売するジェネラルストアがあります。ギフトショップやビジターセンターの売店の商品ラインナップは場所によってまちまちで、その店にしかないオリジナルグッズを販売する店も。迷わず買うしかない!?



[携帯電話&Wi-Fi]
園内の大半のエリアでは携帯電話は通じません。最初から通じないと思っていくのが無難です。無料Wi-Fiは、マンモス・ホットスプリングスのThe Horace M. Albright Visitor CenterとLake Hotelのロビーでのみ利用可。一部のホテルでは有料のWi-Fiもあります。

[園内の道路]
夏季は園内のおおよそ全ての道路が通行可能で、10月下旬〜12月、3〜4月はほとんどが通行不可に。5月や10月など気候が不安定な季節は、天候によっては道路が封鎖されることもあるので、到着後および滞在中は毎朝ビジターセンターで確認を。

[ガソリンスタンド]
夏季は園内のサービスステーション6カ所で、24時間利用できるガソリンスタンドがオープン。ただし、場所によっては6月からという場所もあるので、営業日程を園内の新聞で確認のこと。

[安全な旅のために]
・その1、火山活動に注意!
熱水泉やマッドポット、間欠泉などは非常に高温で、触ったり入ったりすると大火傷、場合によっては死の危険もあります。16年には、立ち入り禁止区域で誤って熱水泉に転落し、遺体まで溶解してしまった男性のニュースも。必ず、設置されている遊歩道やトレイルから見学を。物を投げ入れるのも、国立公園内でドローンなどを飛ばすのも厳禁です。火山活動に異常をもたらす可能性があります。

・その2、動物に注意!
私たち自身と動物の安全のために、熊やオオカミからは100ヤード(91m)、そのほかの動物からは25ヤード(23m)以上距離を保って見物を。大型動物はもちろんのこと、小さな鳥やリスにも餌を与えないこと。食べ物は外に放置せず、きちんと管理を。また、動物に近付いたり背を向けたりして写真を撮るのも避けて。毎年、重傷者が出ています。

・その3、トレイルを歩く時の注意
トレイルを歩く時は、油断をせず必ず熊スプレーを携帯すること (園内のギフトショップやビジターセンターで販売。夏季はCanyon Visitor Education Centerでレンタル可)。3人以上のグループで、賑やかに音を立てながら歩きましょう。それでも熊に出会ってしまったら、走らず、ゆっくりと後ろに下がること。もし追いかけてきたら、熊の顔を目がけてスプレーを噴射します。

イエローストーン国立公園ビジターセンター
ビジターセンターで園内情報を収集
ベアスプレーのレンタル







イエローストーン国立公園の見どころ

一生かかっても見尽くせない数々の見どころから、絶対行きたいものを厳選!

下記情報の地図上の位置について
◎スポット名横の(MAP 番号)→地図上の各スポット番号
◎地図 : 数字-アルファベット→地図上部と右のグレー部分にある数字とアルファベットの組み合わせ


グランド・プリズマティック・スプリング  (MAP 1)
Grand Prismatic Spring

地図:1-c|エリア:ロウワーループ、Midway Geyser Basin(Old FaithfulとMadisonの間)

鮮やかな虹色の輪に縁取られたコバルトブルーの熱水泉、グランド・プリズマティック・スプリングは、イエローストーン国立公園で必ず見たいものの一つ。中央の真っ青な部分は水温が160°F(約70°C)と非常に高く、縁にいくにつれて温度が下がり、さまざまなバクテリアが繁殖して、黄色、緑や茶色とカラフルな色彩に。外気が冷たい朝晩や春秋は、立ち上る湯気にさえぎられて、この幻想的な色彩がかすんでしまうのが残念なところ…。色を楽しみたいなら気温の高い日中に出掛けるのが良さそうです。熱水泉の深さは121ft (約37m、10階建てのビルに相当!)、直径は約370ft(約113m)もあるので、すぐ脇の遊歩道からはその姿の一部しか視野に収まりません!

グランド・プリズマティック・スプリング
熱水泉のすぐ横を通る遊歩道から見たところ。びっくりするようなビビッドカラー!
グランド・プリズマティック・スプリング
グランド・プリズマティック・スプリングを上から見たところ。全貌を見るなら、少し南に下ったところにあるFairy Falls Trailheadから約1マイルの道のりを登ってみて。


 
ノリス・ガイザー・ベイスン (MAP 2)
Norris Geyser Basin

地図:1-b|エリア:アッパー&ロウワーループ、Norris

公園内でいちばん火山活動が活発で、いちばん温度の高いのが、ここノリス・ガイザー・ベイスン。約11万5000年前からと、公園内で最も長い間、活動している間欠泉地帯でもあります。活発な活動の結果、静かな熱水泉だったものが、季節が変われば間欠泉になったりマッドポットになったりと、時期によって見られる現象が異なるほど。ノリス・ガイザー・ベイスン南側のBack Basinでは、園内でいちばん高く380ft (約115m)まで噴出するSteamboat Geyserを要チェック。半世紀以上休眠することもありますが、近年は噴出が続いているので、運が良ければ見られるかも!? 強烈な硫黄臭がある強い酸性の間欠泉Echinus GeyserもBack Basinにあります。

ノリス・ガイザー・ベイスン
硫黄の香り漂うノリス・ガイザー・ベイスン内は小さな博物館、Norris Museumを中心に、その北側にPorcelain Basin、南側にBack Basinが広がっていて、どちらもユニークな火山活動現象の宝庫。写真はスカイブルーの熱水泉が広がるPorcelain Basin。
ノリス・ガイザー・ベイスン


 
マンモス・ホットスプリングス・テラス (MAP 3)
Mammoth Hot Springs Terraces

地図:1-a|エリア:アッパーループ、Mammoth Hot Springs

太陽の光を反射して、真っ白にキラキラ輝く段丘は息を飲む美しさ!長い歳月の中で温泉水に含まれる石灰分が幾重にも重なって、この棚田のような段丘のマンモス・ホットスプリングス・テラスが形作られました。温泉はさらさら今もひっきりなしに湧き出ていて、白、桃色、黄土色、灰色…と不思議な色の段丘は絶え間なく形を変えています。このテラスは、アッパーテラスと、ロウワーテラスの2つのエリアに分かれていて、アッパーテラスは一方通行のドライブスルー。ロウワーテラスは、テラスの中をめぐるように一周1時間弱の木造遊歩道が設置されていて、この不思議な世界の中を散歩しながら、じっくり観察できます。

マンモス・ホットスプリングス・テラス
マンモス・ホットスプリングス・テラス
かつては湯を噴き出していた熱水泉が、自らの噴出物で噴出口をふさいでしまい、36ft (約11m)近い塔になったのが、このリバティーキャップ。マンモス・ホットスプリングスの名物です。
マンモス・ホットスプリングス・テラス
棚田状の石灰岩のテラスに加えて、公園設立初期に使われていた歴史的建造物があります。


 
グランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン (MAP 4)
Grand Canyon of the Yellowstone

地図:2-b|エリア:ロウワーループ、Canyon Village

イエローストーン・レイクから流れ込むイエローストーン・リバーが、アッパーフォールズ、そしてロウワーフォールズの瀑布となって峡谷へと注ぐグランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン。豪快なしぶきを上げて落ちる、落差308ft(約94m)のロウワーフォールズはナイアガラの滝の2倍もの高さ! その下流の左右両側にそびえる黄色の絶壁に混じるピンク、赤の色合いは、岩の中に含まれる鉄分が酸化して自然に変色したものだそう。「イエローストーン国立公園」の名前はこの黄色の絶壁に由来しています。北壁のノースリムか、南側のサウスリムのどちらから滝を見ようか迷いますが、どちらから見ても壮観な景色。小さな子どもと一緒なら駐車場から平坦な道が続くサウスリムがおすすめです。

グランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン
Grand Canyon of the Yellowstoneの周辺図
グランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン
グランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン
静寂の中で自然を楽しみたいなら、サウスリムにあるClear LakeとArtist Pointをぐるりと回るトレイルClear Lake Artist’s Point Loop Trailを歩いても面白い
グランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン
上から見るとさらに迫力満点! ロウワーフォールズ上の展望デッキ (Brink of Lower Falls)まではBrink of Lower Fallsトレイルヘッド (スタート地点)の駐車場から片道約30分
グランドキャニオン・オブ・ザ・イエローストーン
ノースリムにあるRed Rock Pointからはロウワーフォールズの全体像と、時にはそこにかかる虹が見えます!トレイルヘッドはLookout Pointで往復30〜60分


 
ボイリング・リバー   (MAP 5)
Boiling River

地図:1-a|エリア:アッパーループ、Mammoth Hot Springs|晩春〜盛夏の日の出〜日没のみ利用可|更衣エリアなし

「Hot Springs」と聞くとつい入りたい気持ちになるのですが、イエローストーン国立公園内の温泉(熱水泉)は極めて高温で、中には酸性の強いものもあり、入ったり手をつけたりすれば大やけど、または生きて帰ってこられません。しかし1カ所だけ温泉に入れる場所があるのです! マンモス・ホットスプリングスから北口へ向かう89号線沿いの東側、Gardner Riverにかかる橋の200ft南側にあるBoiling River Trailheadから約0.5マイル歩いた先がその場所。凍えるような冷たいGardner Riverにおそるおそる踏み込むと、 ボイリング・リバーから注ぎ込む、すこぶる熱いお湯の流れが見つけられるはず。入浴には水着を着用し、水中用のサンダルやタオルの準備もお忘れなく。

ボイリング・リバー


 
オールドフェイスフル・ガイザー (MAP 6)
Old Faithful Geyser

地図:1-c|エリア:ロウワーループ、Old Faithful

イエローストーン国立公園でなにより有名で、最も行きやすい場所にある間欠泉、オールドフェイスフル・ガイザー。1870年に連邦政府により行われた調査で発見され、35〜120分のおよそ一定の間隔で噴出することから「Faithful(忠実な)」という名前が付けられました。高さも90〜184ft(約27〜56m)とほぼ一定で、国立公園制定時からほぼ変わらぬ間隔、高さで噴出し続けている珍しい間欠泉です。噴出予定時刻もほぼ予測可能で、オールドフェイスフル・ガイザー近辺のビジターセンターなどの施設には次の予定時刻が掲示されています。地面から湯気と温泉水が吹き出し、だんだんと高さを上げて、空高くまで噴出していく様子は見応えたっぷり。この大自然のドラマ、見ずに帰るわけにはいきません。

アッパー・ガイザー・ベイズン/オールドフェイスフルの地図
▲オールドフェイスフル・ガイザーがあるアッパー・ガイザー・ベイズンの地図。遊歩道の周囲は全方位、間欠泉や熱水泉などの見どころだらけ。あちこち見ながら散策していると1〜2時間があっという間に過ぎてしまいます。

オールドフェイスフル・ガイザー
Morning Glory Poo
オールドフェイスフル・ガイザーがあるアッパー・ガイザー・ベイスンには、ほかにも数多くの間欠泉や熱水泉があります。有名なのは朝顔の形をした、吸い込まれそうな不思議な色合いのMorning Glory Pool
Grotto Geyser's Cone
切り株を間欠泉の沈殿物が覆った結果、世にも奇妙な形になったGrotto Geyser's Coneもぜひ見たいものの一つ。
Heart Pool
真っ青な色が見事な、ハート型の熱水泉、Heart Pool
Observation Poin
オールドフェイスフル・ガイザーの裏手のトレイルを登って、アッパー・ガイザー・ベイスンが見渡せるObservation Pointへ。少し急な上り坂ではあるものの、一周1.1マイルの比較的短い、初心者向けトレイルです。


 
オールドフェイスフル・イン (MAP 7)
Old Faithful Inn

地図:1-c|エリア:ロウワーループ、Old Faithful|1泊$119〜$590|
宿泊予約:www.yellowstonenationalparklodges.com/lodging/reservations/#top
ツアー:2017年は5/5〜10/7催行(無料、時間はウェブサイト確認)
詳細はwww.yellowstonenationalpark
lodges.com/things-to-do/summer-things-to-do/adventures-on-land/old-faithful-inn-tour

部屋が空いていれば迷わず予約したい、常に予約でいっぱいの世界最大のログキャビン・ホテル。1904年にオープンし、国立公園の歴史と共に歩んできたこのホテルは、オールドフェイスフル・ガイザーをはじめ園内の見どころへのアクセス抜群で、利便性が高いのもさることながら、ホテル自体が一度は訪れたい観光名所です。宿泊客でなくてもレストランやロビーのカフェ、ツアーデスク(園内ツアーの予約受付)を利用できるので、ぜひ立ち寄ってみて。

オールドフェイスフル・イン
オールドフェイスフル・イン
5階までびっしりとログが積み上げられた吹き抜けのロビーには、石造りの巨大な暖炉が設置され、ナチュラリストの気配もありつつ、なんとも優雅な雰囲気です。夏場はこの稀有な建築物の構造や歴史を知るツアーが無料で行われています。

 
イエローストーン・レイク (MAP 8)
Yellowstone Lake

地図:2-c|エリア:ロウワーループ、Lake County

公園の南東部に20マイル×14マイル四方にわたって広がるイエローストーン・レイク。海抜7000ft(約2133m)以上にある山岳湖としては北アメリカで最大で、湖面に映り込む青空の美しさは、この世のものとは思えないくらい。夏でも水温は平均約45°F(約7.2°C)と低め。夏場はBridge Bay Marinaで、ボートレンタル、ガイド付き釣り、レイククルーズ(1時間)などが行われているので、湖上からこの見事な景色を満喫するのがよさそうです。

イエローストーン・レイク
湖の北側のFishing Bridge Visitor Center近くから見たイエローストーン・レイク。噴火口に水がたまってできたカルデラ湖で、今も湖底の一部では熱水泉が湧くところも。西側のウエストサムでは、Fishing Coneと名付けられた湖の中に沸き出す熱水泉を見られます。


 
ラマーバレー&ハイデンバレー (MAP 9)
Lamer Valley & Hayden Valley

[Lamer Valley] 地図:2-a|エリア:アッパーループ、Tower Roosevelt東側
[Hayden Valley]地図:2-b|エリア:ロウワーループ、Canyon VillageとLake Villageの間 

園内のあちこちで見られる野生動物。特に、北東口に近いラマーバレーとキャニオンビレッジ南西のハイデンバレーは、バイソン、グリズリーベア、ブラックベア、オオカミ、ビッグホーンシープなどの生息地で、遭遇の可能性大! 出掛けるなら、動物が活動的な日の出前、または夕刻がベストタイミング。このラマーバレーでもう一つチェックしたいのが、この公園の興味深い歴史を語るLamer Buffalo Ranch跡。今や園内に4000頭もいるバイソンですが、かつては乱獲の対象となり、1921年にはわずかに25頭を数えるだけに…。そこで連邦政府が人工繁殖に乗り出し、50年代にその役目を終えるまでここを中心にラマーバレーでバイソンの保護・繁殖が行われていたのです。

ラマーバレー
Photo credit: Jim Peaco
Lamar Buffalo Ranch跡
Larma Valley:公園内で絶滅寸前だったバイソンを保護・繁殖したLamar Buffalo Ranch跡。


 
Visitor Center & Park Tour(MAP 10)
ビジターセンター

園内各所:www.nps.gov/yell/planyourvisit/visitorcenters.htm
(ツアーの詳細・予約はビジターセンターにて) 

国立公園に着いたらまずビジターセンターを訪れるのが、国立公園をとことん楽しむ鉄則。園内の最新情報&おすすめ情報を手に入れられるほか、大半のビジターセンターでは、火山活動や地質、動植物についての展示施設や映像上映施設を併設。子どもにも分かりやすい展示で、公園についてぐっと理解が深まり、旅がより面白くなるはず。また、国立公園内では、主立ったエリアのホテルから出発する、60〜90ドル程度の有料の園内ツアーが夏季限定で催行されています。人気の国立公園だけあって、繁忙期の夏場は渋滞や駐車場争奪戦がつきものですが、ツアーなら、すいすい効率的に園内の見どころを網羅できます。園内のビジターセンターやホテルのツアーデスクで予約を受け付けています。

ビジターセンター


 
タワー・ルーズベルト
Tower-Roosevelt
地図:2-a|エリア:アッパーループ

Tower Fallを見下ろす絶景ポイントへは道路脇の駐車場から往復1マイルのハイキング。

タワー・ルーズベルト
 
ルーズベルト・アーチ
Roosevelt Arch
地図:1-a|公園北口

北口にある、1903年築の堅牢な石造りのルーズベルトアーチ。

ルーズベルト・アーチ
 
ウエストサム
West Thumb
地図:2-c|エリア:ロウワーループ

湖畔のウエストサムでは、温泉や間欠泉の集まったWest Thumb Geyser Basinに寄ってみて。

ウエストサム
 
レイクビレッジ
Lake Village
地図:2-c|エリア:ロウワーループ

Lake HotelやLake Lodgeなどの宿泊施設や飲食施設などがあり、観光の拠点の一つ。

レイクビレッジ
 
<近隣の町>ガーディナー
Gardiner
地図:1-a|公園北口外側

北口を出てすぐ。公園の歴史を辿れるYellowstone Heritage and Research Centerもここにあります。

 
<近隣の町>ウエスト・イエローストーン
West Yellowstone
地図:1-b|公園西口外側

西口すぐのモンタナ州の街。20数カ所の宿泊施設があるので園内で宿の予約が取れなければここも要チェック。

モンタナ州ウエスト・イエローストーン(West Yellowstone, MT)での宿泊 »




日本人に聞く!イエローストーン体験談

2013年9月、キャンピングカー(RV)を借りて夫婦でイエローストーン国立公園へ行き、3泊しました。公園内のRVで宿泊できるところには、事前予約が必要な場所と予約不要で早い者勝ちの場所があります。初日に狙っていた早い者勝ちのエリアは午後2時頃に早くも満車。結局、3カ所くらいキャンプサイトを回ってやっと空いてる場所を確保できました。どうしても泊まりたい場所があれば、早めに行くのが良さそうです。事前に予約して泊まったのはFishing Bridge RV ParkとGrant Village Campgroundで、この2カ所はシャワーとコインランドリーがありました。夜は満点の星空で本当にきれいでしたが、9月上旬だというのに夜は真冬に着るジャケットを着るほどの寒さでした。

RVで行って良かったのは、自分好みのご飯を作れるところと、自転車を積んでいたので小回りが利いたことです。オールドフェイスフルではRVを駐車場に停めてそばを茹で、ピクニックエリアでかけそばを食べた後に自転車で周辺にいくつもある間欠泉やロッジなどを回りました。
 
印象的だったのは、赤や黄色の熱水泉の向こう側に真っ青な湖が見えたウエストサム。また、小川沿いのトレイルを自転車で抜けた先にあるLone Star Geyserは、あまり人がいなくて秘境感がありオススメです。

たまに細い道もありましたが、全体的には道がよく整備された公園だったので、RV初心者でも無事に楽しく過ごせました。

ライトハウス・シアトル&ポートランド編集部/福原美希
基本はインドア派ですが、野外ロックフェスティバルに行くうちにアウトドアに目覚めました。今年の夏は2歳の息子を山デビューさせたいと画策中。


RVで行くイエローストーンの旅
ベルビューの自宅からワシントン州東部のスポケーンまで自家用車で行き、RVを借りました。RVの中には立派なキッチンが備え付けてあります。
RVで行くイエローストーンの旅
RVキャンプ場はどこも整備されていて、水とトイレに困ることはありません。雨の日の夜も快適に過ごせたのは良かったです。
Lone Star Geyser
Lone Star Geyserには公園が今後の研究のために噴出時間を記録するノートを置いていて、噴出に居合わせた人たちが記録していました。
ウエストサム
ウエストサム。手前の赤色が熱水泉で、奥の青色が湖。硫黄の匂いが立ちこめて、温泉街に来たような気分になりました。
 

なるべく安くイエローストーンに行くなら、公園近くの空港に飛ぶ料金の半分近くで済む、さらに離れた空港から車で入るのが妥当な線。ロサンゼルスから行った私はソルトレイクシティーに飛んでレンタカーを借り、公園まで約5時間の道のりを疾走しました。行きは脇目もふらずに北上しイエローストーンに4泊。帰りは夜遅い便を予約して、早朝に公園のワイオミング州部分から出発し、アイダホ州で寄り道をしながら、ユタ州に戻りました。
 
ここではその帰り道に立ち寄りたいスポットをご紹介します。まずは、イエローストーン国立公園を出てから1時間半ほどのYellowstone Bear World。熊やムース(ヘラジカ)、バイソンなどが放し飼いになっている敷地内を、サファリパークよろしく、車でゆっくりと進みます。
 
そしてアイダホと言えばポテト。Idaho Potato Museumは外せません。ごくごく小さな博物館で、珍名所好きにはたまらないB級感が漂っていて、ぐっときます。
 
ソルトレイクシティーまで辿り着いたら、モルモン教の本山にもお邪魔してみます。せっかくこの街に来たなら一見の価値はあるでしょう。実はソルトレイクシティーは戦前から数多くの日系移民が暮らした街。その歴史も辿りたいところですが、それはまた別の旅にて。

ライトハウス・ロサンゼルス編集部/三木昌子
山の文芸誌「アルプ」に「山と渓谷」、宮本常一を読むところから自然に開眼した根暗&軟弱アウトドア実践者。年に一度、国立公園に出掛けています。


Idaho Potato Museum
Idaho Potato Museumには、アイダホ・ポテトを思う存分堪能できるカフェ、The Potato Station Caféも併設されています。
ソルトレイクシティーにあるモルモン教の本山
ソルトレイクシティーにあるモルモン教の本山。等身大の人形を使った教えの展示などもあり、なかなか興味深い施設でした。
Yellowstone Bear World
熊だらけのYellowstone Bear World。国立公園内で動物たちを十分に見られなかった時は、ここで補完するとよい!?(Photo courtesy of sasurainosanfranciscan )
 

2014年8月の終わり、イエローストーン国立公園に出掛けました。サウスダコタまで飛行機で飛んで、マウントラッシュモア、クレイジーホース、デビルズタワーとワイオミング州をレンタカーで西に横断しながらイエローストーンに入り、グランドティトンを経てソルトレイクシティーに抜けるという全7日間の行程。イエローストーン&グランドティトンに4日をあてました。

イエローストーンでのおすすめは、アッパーループでは石灰分が積み重なって巨大なケーキのような形になったマンモス・ホットスプリングス・テラス。ロウワーループのおすすめは旅行会社のパンフレットにもよく登場する七色の温泉、グランド・プリズマティック・スプリング。しかし近くで見ると大き過ぎて七色の色合いがよく分からずがっかり。裏山に登って眺めると、パンフレットと同じでとてもきれいでした!

グランドティトン国立公園ではトランス・フィギュレーション教会(Chapel of the Transfiguration)とシェーンのロケ地(本当にロケ地かは諸説ありますが)の小屋跡(Mormon Row Historic District)がおすすめ。背景に広がるティトン山脈、目の前に広がる草原を移動するバイソンの群れが圧巻!
天気が良ければ空と山のコントラストが絶妙です。

観光シーズンが短く公園付近の宿はモーテルですら高価ですが、宿がないと始まらないので思い切って予約しましょう。 ちなみに私は炊飯ジャーも携行して、昼ご飯は宿泊先で握ったおにぎりを移動中に食べました。また、園内の駐車場はすぐに埋まってしまうので、日の出とともに観光をスタートすることをおすすめします。

ライトハウス読者/桑田 弦さん
2013〜16年、家族でLA駐在。帰国からもうすぐ1年、忙しくも充実した日々を過ごしています。LA滞在中に家族と米国各地を訪れたのが今でも心の支え。


グランド・プリズマティック・スプリング
グランド・プリズマティック・スプリングは、温泉からもう一つ南に下ったFairy Fallsから橋を越えて遊歩道沿いに歩いていくと左手にある高台から全容を拝むことができます。
スタンレー・パーク
教会ではたまたま結婚式を挙げた花嫁さんを見かけ、幸せのおすそ分けをいただきました。こういう眺めがいいところで結婚式を挙げれば一生の思い出になりますね。
ソルトレイクシティーへの帰路
ソルトレイクシティーへの帰路、道路を埋め尽くす大量の羊の群れに遭遇。新しい牧場にお引越し中の様子。羊飼いのお姉さんが、立ち往生している車1台1台に事情を説明しつつドーナツをくれたのが印象的でした。
イエローストーン、家族との旅
妻と9歳の娘、4歳の息子との旅。子どもの移動中の退屈しのぎにポータブルDVDを携行しました。
 

※ライトハウス2017年5月号特集記事「イエローストーン国立公園&グランドティトン国立公園ガイド」より


おすすめサービス、観光スポット
観光スポット・ページ: ページトップ