ヨーロッパ料理 ＆ 南米料理

ピクニック派もイートイン派もワインが進むウディンビルのお店

PicNic Tableは、イタリアのトスカーナ州のレストラン一家に生まれ育ち、フランスで料理を学んだダニーロさんがオーナーシェフを務めるお店。ワイナリーやブルワリー、酒蔵が密集するウディンビルのアーティザンヒルの一角にあります。

イタリアンをベースに、ヨーロッパ各国やアメリカのエッセンスを取り入れた料理は、できるだけ地元産の旬の食材を使い、ピクルスやソースも手作り。メニューは週ごとに変わりますが、定番で人気なのは「Italian Sandwich」（$12）やトスカーナ風の各種肉料理などです。

また、同店をユニークな存在たらしめるのが、店名を冠した「PicNic Baskets」（$75～100）。チキンレバーパテやポークテリーヌなど、ワインと相性の良いフード10品前後をピクニックバスケットに詰めて販売しています。お客さんはそのバスケットを手に、近隣のワイナリー巡り可能。これからの季節、お出かけ前に立ち寄りたいお店です。

▲濃厚な「”Just Right” Brownie」（$5）に塩の効いた「Salted Sweet Cream Ice Cream」（$5）をトッピングしてサンデーに。

リモデル＆新シェフで一新、手作りパスタがおいしいお店

シアトルのUniversity Village内にあるイタリアンレストランPiatti。6月にリモデルし、エレガントで温かみのある内装に生まれ変わりました。

同店の定番メニューは毎日店内で手作りしているパスタで、ホウレン草のラビオリにレモンをアクセントにした「Lemon Ricotta Ravioli」（$24）や「Bolognese」（$26）が人気です。また、パスタと人気を二分にするのがピンサ（フラットブレッドに具を乗せたピザのようなもの）で、ウッドファイヤー・オーブンで焼いた手作り生地はモチモチで甘い小麦の香りが鼻を抜けます。オススメはキノコやパインナッツがたっぷり載った「Hen of the Woods Mushroom」（$17）。さらに、アルコールメニューも充実し、毎日午後３～６時のハッピーアワーでは、お得に楽しめます。

今夏、新しいシェフを迎え、今後は地元の旬の食材を生かした新メニューが登場予定。これからがますます楽しみなお店です。

▲イタリア風ドーナツ「Zeppole」（$10）は甘酸っぱいブルーベリーソースを添えて。

地元の人で賑わう、エべレットのヨーロピアン・ベーカリー

Piroshky&Crepesは、エべレット郊外にある小さなヨーロピアン・ベーカリー。地元の人でいつも賑わい、週末には行列になるお店です。

ヨーロッパ各地の味を伝える同店では、店名になっているピロシキが常時28種（全て$6.99）、クレープが24種（$10.25～13.99）、さらにお茶のメニューは全部で100種以上もあり、紅茶だけで50種近くを用意。また、シアトルでは珍しい「Turkish Coffee」（$6.25）は、ターキッシュデライト（トルコのお菓子）付きで提供しています。

たくさんの商品の中でも、オーナーのマリナさんの一押しは野菜ギッシリの「Cabbage & Mushroom」ピロシキ、そしてお店の一番人気は、ぽってりしたマッシュポテトが入った「Italian Sausage, Potato, & Cheese」ピロシキだとか。アップルシナモンなどのスイーツ系ピロシキもそろいます。何度も通って全種類制覇したくなるお店です。

▲秘伝のスパイスが効いた「Turkish Coffee」。

キャピトルヒルの住宅街にある、かわいくて小さなレストラン

キャピトルヒルの住宅街にあるMarjorie。オーナーシェフのドナさんは「世界各国の味を取り入れたEclectic（折衷）なニューアメリカン料理を提供しています」と話しますが、店名にもなっているジャマイカ出身のドナさんの母、マージョリーさんの味を受け継いだ料理もたくさん並んでいます。例えば、シナモンやナツメグなど十数種のスパイスで味付けした「Jamaican Jerked Chicken」（$26）は、チキンがしっとり柔らかで、定番の人気メニュー。また、母の名前を冠した「MissMarjorie’s Steel Drum Plantain Chips」（$18）は、季節ごとにディップが変わり、こちらも人気です。同店では、地元産の旬の食材を生かし、数週間ごとに一部のメニューを変更。もちろんホームメイドアイスクリームなど、デザートもお忘れなく。

大きな窓の開放的な店内と、ライトの灯るテラス席の雰囲気が良く、女子会やデートでぜひ訪れたいお店です。

▲「Marjorie’s Brioche Bread Pudding」（$12）はカラメルが甘さ控えめで上品な味。

30年続く、人気イタリアンレストラン

Uディストリクトで30年以上続く人気イタリアンレストランのMamma Melinaは、家族経営の店で、現在は創業者の息子たちが継いでいます。

オーナーたちが定期的にイタリアに行くことで取り入れるモダンなイタリアの味もあれば、創業時から引き継ぐレシピのソースもあり、さまざまな料理が楽しめます。人気メニューはパスタと窯焼きのピザ。薪を使うことで、最大905°Fの高温に達する窯で一気に焼き上げられた薄焼きのピザは、生地の香ばしさがたまりません。また、ラビオリやラザニア用のパスタは店内で一から手作りしています。チーズ、ワイン、一部のパスタなどは、厳選したものをイタリアから輸入。これから日の短い季節は、夕方になると各席にキャンドルが灯り、ロマンチックです。ディナーをセットにした「Family Meals To Go」（$50）をはじめ、その他のメニューもテイクアウトができるので、家でも本格イタリアンが味わえます。

▲シンプルだからこそ、素材とテクニックの素晴らしさが光る「Margherita」（$14）。

パイクプレイスで25年以上。クラシックなフレンチレストラン

Café Campagneは、パイクプレイスマーケットのPost Alleyにあるフレンチレスチラン。フランス料理のテクニックや真髄はそのままに、新鮮な食材でシアトル流のフレンチを提供し、地元客と観光客で賑わっています。ソースやパテなども全て店内で手作りです。

そんな同店で、1994年のオープン以来ランチやブランチで人気なのが、多い日は１日80〜100個は売れるというキッシュ。じっくり炒めたオニオンとベーコンの「Quiche Lorraine」（$19）や季節の野菜の「Quiche Du Jour」（$19）、そしてカニが入荷した時だけ出る「Crab Quiche」（$20）などがあります。厳選されたフランス産をはじめとするワインは、多くがグラスでも楽しめ、テラス席でアペリティフを飲めば最高な夏のひとときになること間違いありません。

週末は予約を推奨。また、レギュラーメニューやキッシュはオンラインでTo Goの注文が可能です。

▲ビターチョコがほろ苦いコニャック入りの「Chocolate Cognac Mousse」（$9）。

湖を眺めながら本格メキシカンをどうぞ

ワシントン大学前、ポーテージ・ベイのほとりに立つAgua Verde Cafeは、魚介をふんだんに使ったバハスタイルのメキシコ料理店です。メキシコシティー出身のシェフが監修して、一つ一つを店内で手作りし、魚介はできるだけ地元産のサステイナブルなものを使用しています。

店内でコーンをすり潰すところから作り、焼きたてを提供しているトルティーヤは、香ばしくて、コーンの甘みが感じられ、ぜひ食べてほしい逸品。タコスは常時９種類ほどあり、人気の「Rock Fish Tacos」（$15.50）で使用しているロックフィッシュは、ボリュームたっぷりでホックホクです。

店内のテラス席はもちろんのこと、To Goをして店の隣に昨年オープンしたばかりの公園に行けば、ボートハウスを眺めながら食事ができます。時間によっては混むので、お店ではオンラインオーダーを推奨しています。オリジナルカクテルと一緒にどうぞ。

▲お店オリジナルカクテルは缶でも販売中（$12.50～）。人気はピンク色が美しい「Prickly Pear」。

シアトルでパスタなら、ここで決まり！

シアトルのイーストレイクにあるHaymaker Eastは、イタリア料理をベースにしたニュー・アメリカン料理のお店。エグゼクティブ・シェフのブライアンさんは、ミシュランで星を獲得したレストランやシアトルのセレブシェフ、イーサン・ストーウェル氏の元で働いた後、シアトル周辺でVendemmia、G.H. Pasta Co.など数々のイタリアンレストランを手がけてきました。いずれも、パスタに定評のある人気店で、もちろん同店でも、おすすめは自家製のフレッシュパスタ。

さらに、地元の生産者から仕入れた食材を使った、シンプルなシーフード料理やステーキも人気があるので、ぜひ同店オリジナルのカクテルや、ノースウエスト産ワインと一緒に味わってみてください。

現在は、ダインインとテイクアウトで営業中です。７品そろったお得な「Chefs Tasting」（$49/1人、2人以上から注文）や、毎日午後６時までのハッピーアワーもお見逃しなく。

▲脂の乗ったハマチを岩塩とレモンでさっぱりといただく「Hamachi」（$16）。

シアトルの歴史的地区で味わう極上イタリアンとおもてなし

今年６月、パイオニアスクエアに開店した84 Yeslerは、地元密着型のイタリアンレストラン。オリンピック半島の先で獲れたばかりのロックフィッシュを漁師から仕入れるなど、地元の農家、牧場から届く上質な旬の食材を使っています。

「Food without Border」を理念に、誰もが楽しめる料理を手がけるのは、数々の高級レストランでの経験があるヘッドシェフのショーンさん。パリッと焼いたストライプドバスにあっさりしたトマトとケッパーのソースを合わせた「Striped Bass “Livornese”」（$30）など、素材の良さを生かした料理を提供しています。また、オーナーが日本人であることから、おもてなしの心を大切にした接客をしており、スタッフ全員がお客さんを家族のように迎えてくれます。イタリア産、ノースウエスト産を中心としたワインをはじめとするアルコール類も充実。ダインイン、To Goの両方で楽しめます。

▲ 「Sunglass II」（左）と年代物のカンパリを使った「Negroni Corretto」（共に$13）。

打ち立ての生パスタと、旬を味わえるイタリア料理の店

パイク・プレイス・マーケットのすぐそばにあるイタリア料理のムーカトステリーナ。パスタはイタリア産小麦を使い、毎日手打ちで作っています。メニューを統括するのはシェフのジョセフさん。父も祖父もシェフという家に生まれ育ち、これまで数々のレストランで経験を積んできました。

旬のものを大事にし、メニューは３カ月ごとに変更するというジョセフさんの料理は、イタリア料理を現代風にアレンジしたもの。低温でじっくり揚げて柔らかくなったタコをイカスミソースで味わう「Grilled Mediterranean Octopus」（$18）など、味もさることながら見た目も美しく華やかなものが多くあります。人気の定番メニューが、レモンバターでサッパリといただくホウレンソウとリコッタチーズ入りの「Ravioli」（$20）とボロネーゼの「Pappardelle」（$22）。

毎日お店で焼くフカフカのフォカッチャと各種取りそろえたイタリアワインもお忘れなく。

▲ マスカルポーネチーズを添えたイタリアの揚げドーナツ「Zeppole」（$11）。

デート、グループ、ファミリー…
。みんなで楽しめる地中海料理店

ベルビューのウェスティンホテルの１階にあるパロミノは、イタリアンを中心とした地中海料理とロティサリーオーブンを使ってじっくりグリルしたチキンがおいしいお店。ワインを中心にアルコールのメニューが充実しているほか、キッズメニューもあるので、平日は地元のビジネスマン、週末は家族連れやグループでにぎわっています。

昨年メニューを改定し、24種もの新メニューが加わった同店のおすすめは、モッツアレラチーズを揚げた「Crispy Caprese」や、牛肉のラグーソースのパスタ「Ragù di Carne」など。もちろん、自慢のジューシーなロティサリーチキンを使ったサンドイッチやサラダもお忘れなく。また、グルテンフリーやビーガンのメニューも多く用意しており、ハウスメイドのピザ生地もグルテンフリーです。日曜の夜には、25ドルの３コースディナーもあり、こちらも見逃せません。

▲ 人気デザートの「Palomino Chocolate Tiramisu」（$8）。

シアトライトなら押さえておきたい、地元を代表する本格フレンチ店

今年、開店20周年を迎えた、パイクプレイスマーケット内にあるフレンチレストランのMaximilien。シンプルながらセンスの良い空間で、エリオット湾からの絶景を眺めながら本格フレンチを楽しめます。

「ここはシアトルの中の小さなフランス」と言うのはヘッドシェフのクリスティアンさん。16歳からフランスで料理の修業をし、NYやフロリダなどのレストランで経験を積んできたこの道30年以上のベテランです。トラディショナルなフランス料理の手法でノースウエスト産の旬の素材を調理することで、シアトルならではの極上フレンチを生み出しています。これからの季節においしいのはハリバットやサーモンなど。付け合わせの野菜やキノコ、ソースの材料も旬のものだけを使うので、メニューは数週間おきに変わります。ワインはオーナー自らが選んだフランス産を中心に用意。とっておきの日に食事を楽しみたいロマンチックなお店です。

▲ プリップリのマッスルはフレンチフライと共にどうぞ。

大人のデートにぴったりなアルゼンチン料理店

土地開発で約10年前に惜しまれつつ閉店したアルゼンチン料理の店、Buenos Aires Grill。今年11月４日、ついにベルタウンで復活しました。

アルゼンチン料理と言えばやはり肉。「パリジャータ」と呼ばれる肉の食べ放題（45ドル）では、シンプルに岩塩のみで肉の旨味を存分に味わえます。同店では飼育方法がアルゼンチンと似ているモンタナの牧場で育てられた牛肉のみを使用。赤身と脂身のバランスが良く、これを炭火、木製チップなどで調理します。肉料理以外にもアルゼンチンの定番おやつエンパナーダや、ソレンティーノスと呼ばれるパイのほか、アルゼンチン料理はイタリアやフランスの影響を受けて発展したことから、ニョッキや石窯で焼いたラザニアなども味わえます。

キャンドルの炎が揺らめく店内はなんともロマンチック。毎週金曜、土曜日にはタンゴダンスのショーもあり、情熱的なディナーを楽しめます。

▲ バーボンとアマーロのカクテル、「Buenos Aires Manhattan」（$14）

知る人ぞ知る隠れ家レストラン。旬の食材をヨーロピアンスタイルで

レントンのレイク・ワシントン湖畔にたたずむ隠れ家のようなパラソル・カフェは、ハンドメイドの素朴さを感じさせるヨーロピアンスタイルのメニューが評判のカフェレストラン。2010年にソムリエのスコットさんとシアトルの有名レストランで経験を積んだシェフのサーシャさん夫妻がオープンしました。

ブランチとランチではエッグ・ベネディクトやその日ごとに異なる季節の野菜を使ったポタージュなど、ディナーでは手打ちのパスタや牛肉の煮込み、旬のシーフードを使った料理が楽しめます。いずれのメニューもケージフリーで育てたニワトリの卵や老舗有名牧場の肉など、ローカルの食材の良さをシェフの技術を生かしたシンプルなもの。カクテルに使用する果物は契約農家にて自分たちの手で摘み取るなど、素材に妥協を許しません。

1月にはキッチンを改装し、メニューの数が増えました。気取らないデートや家族で訪れたいお店です。

▲ 自家製ジェラートを使った「Peyrassol’s Famous Warm Brownie Sundae」（$7）