第3話 ひさびさの日本帰国で再発見 ザ・バレーボール・クラブ
日本の大学にサークルや部活があるように、カヨポンが通っている学校(コミュニティー・カレッジ)にもクラブらしきものがあります。とはいえ、日本ほど種類はなく、特にスパルタ的に何かをしているイメージもありません。私がたまに汗を流すバレーボール・クラブは私の友達が作ったもので、創立半年といったところ。部員数は通常、試合ができる人数より“ちょっと多い”くらいだけど、“だいぶ多い”時もあり、コートの中の人口密度が異常に高いこともしばしば。日本人を中心に、いろいろな国の人達が入れ替わり立ち替わり、メンバーとして一緒に遊んでいます。 クラブを作るのはとっても簡単。ある程度の人を集め、人数と希望日・時間を学校に申請し、コートを予約すればクラブ成立!クラブによって違うけど、うちの場合は誰が参加してもOK。毎回決まったメンバーだけでなく、誰かがいないと思いきや、見たこともない人が堂々と試合を楽しんでいたりして、とってもカジュアルなノリです。もともとバレーボールは不得意のカヨポンだけど、これがめちゃくちゃ楽しい!試合といっても、別に対戦チームがいて勝ち進んでいくようなものでもなく、体や精神を鍛えることが目標でもないマイ・クラブは、みんな和気アイアイ。気軽&元気に汗を流してます。 カヨポン以外の部員はなかなかバレーがお上手。部長(いるんです一応)から手ほどきを受けたりして時々筋肉痛になるけど、それもまたスポーツの醍醐味。みんなのプレーに「わぉ!」「すっげー!」なんて感心しつつ、見苦しくドタバタ・プレーを繰り広げる私ですが、みんな文句のひとつも言わずに一緒にプレーしてくれます。あ~、幸せ! クラブ活動は毎回約2時間で、その後はみんなでカフェへ繰り出してお茶。お金のない我ら学生は、一杯の飲み物でひたすらカフェに長居。そこで和気アイアイとおしゃべりをしてくつろぎ、帰宅して宿題。みんなとのひとときを楽しんでから、潔く“宿題とレポートに追われる学生”という現実の世界に戻っていくのです。 日本って極楽!
突然ですが私は今、日本にいます。このたび1年半ぶりに夏休みを日本で過ごすことにしました。帰国する前から帰ったら何をしようかと考え、つらいことを乗り越えてきた(つもり)。久し振りの帰国を励みに学業もがんばった(つもり)。けど、なんと1クラス落ちちゃいました。それはそれはショック……。しかし、日本に帰ってリフレッシュ、明るく行こう、そうしよう!ということで、心配事はシアトルに置いて、いざニッポンへ。 ひっさしぶりの日本は、まさに極楽。あらためて「日本のココがいい!」と思ったのは、コンビニ。なんでも揃って、デザインもかわいいし、私の好きな物や便利なものが目白押し。そして店内の雰囲気も良い良い!もともとコンビニ好きのカヨポンだったけど、アメリカのコンビニときたら……おにぎりがない!(あたり前か)。おいしくて、興味を惹きつけるようなパッケージのお菓子もない!立ち読みスペースどころか、雑誌もズラーッと並んでない。そして、気の利いた文房具も、おいしそうなパンや新発売のラーメンもないのだ。 以前シアトルで友達と夜中までカード・ゲームをして『負けた人は近所のコンビニに行って勝者の欲しい物を勝ってくるのが罰ゲーム』という事をした。で、カヨポンが負けてコンビニへ。タバコやドリンクはわりと豊富。せっかく買い出し係になったことだし、私も好きなもの1個買ってこ~♪と店内を見回すが、興味を引くような商品がひとつもない。見た目ケバケバ、味もドギツそうなお菓子が並んでいるだけ。お世辞でもクリーンなんて言えない。そしてなんか長居しにくい。店員さんもちょっと怖そうに見えるし。 そんなことがあって、自然にコンビニ離れしたカヨポン。ま、アメリカではスーパーマーケットが24時間(または夜遅くまで)オープンしているので、なんの不便もないんだけど。 しかし、日本は私の欲しいものが何でも揃っているな~。百均(百円均一)に行きゃぁ山ほど安くて便利な物があるし(アメリカにも『99セントショップ』があるけど、こちらはいかにもチープなものばかり)、テレビをつければタレントさんや芸人さんが頑張って面白い番組を作ってくれてはるし(英語の理解力問題もあるが、それを無視してもアメリカの番組はコンセプトが合わない)。はたまたラジオを付けりゃ、これまた凝ってておもろいと今回の帰国で気が付いた。 考えてみれば、これら“日本って素晴らしい発見!”をしたのも、アメリカに住んでるおかげ。日本にいるとアメリカの方がなんでも進んでる感じがするけど、実際に住んで比べてみると、慣れ親しんだ文化で生活するのが一番合ってるかな、と思ったりした私。1年半ぶりに日本の地を踏んだせいか、些細なことにキャッキャしております。 明日はいよいよアメリカへ戻る日。親知らずも引っこ抜いて準備万端。これで「いつ親知らずが生えてきて、治療の苦痛を味わうのか? ベラボーに高い治療費は保険でカバーされるのか?」という不安もなくなり、ひと安心。日本の行きつけの医者の方が安心だしね。滞在期間は1カ月。まだまだ日本でやり残したことが山あるが、しょうがない。めっきり寒くなったという噂のシアトルへ、帰りま~す! |
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