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英会話力ゼロからのアメリカ・シアトル留学

このページでは、過去にアメリカ・シアトルへ実際に留学された方の体験談をブログ形式で紹介します。シアトルでの留学やインターンシップ、またシアトルへの移住などを検討中のみなさん向けに、参考情報として公開しています。

カヨポン留学日記

英会話力ゼロの状態から始まったカヨポンのアメリカ・シアトル留学。“適当にしっかり気合”をモットーに七転八起する、19歳のスクールライフ!


第1話 “山のふもとレベル”からのシアトル留学スタート


学校以外では英語をしゃべる機会がない!?

始めまして! サキポコに代わって、今回からシアトル留学日記を担当することになりましたカヨポンです。サキポコの元クラスメイトでもあり、彼女と同じく2002年に日本の高校を卒業し、シアトルにやって来た19歳。立派な大学生になることを夢見て、某コミュニティ・カレッジのESL(English as a Second Lunguage)クラスで英語の勉強に励んでいます。

私のシアトル留学生活は“英語能力ゼロから始まった”と言っても過言ではありません。アメリカへ来る飛行機の中で「あっ、そういえば私、英語まったく喋れへん!」と焦った、超マイペース派(メイド・イン・関西)。当然、留学先の語学学校でも一番下“山のふもとレベル”からスタート。ここから、ゆっくりゆっくり1年4カ月かけて“頂上が見えてきたぞレベル”まで登ってきました。ふっ~。

基本的に誘惑に弱く、楽で楽しいことが大好きな私。アメリカに来てまず初めにぶち当たった問題は、『せっかくアメリカに来たのに、“学校以外で英語をしゃべる機会がない”という状況に身を置いしてまった』こと。しかも、それをわかっていながら知らんぷりをして、日本語漬けのお気楽生活を1年も送ってしまったこと(ナガッ!)。

地理的&治安・環境的なことから、日本人留学生が多く集まるここシアトルで、私はものすごい数の日本人と知り合いました。渡米後のホームステイ歴はわずか1週間。その後、“日本語が共通語”のシェアハウスへ移り、楽ちんな留学生活がスタート。不謹慎にも、当時は「日本語だけで生きていけるじゃん!」と思ったりして。しかし、楽しい留学生活もつかの間、次第に英語の難しさに気づき、あせり始めてきます。


“英語の時間を増やそう作戦”開始

基本的に語学の勉強はどこでしても一緒、すべては自分次第。アメリカに来たからって、それだけで英語が上達するわけではありません。日本人が多いからではなく、すべては私が怠惰なために英語が上達しないのですが、いろいろな言い訳がポンポンと生まれてきます。いくらマイペースな私でも、そんな情けない状況は回避したかった。で、私の場合、好きなビデオを買って見ることから、“英語の時間を増やそう作戦”を開始しました。

早速、大好きな『オズの魔法使い』のビデオを購入。始めは最後まで見るのさえダルかったけど、徐々に慣れてきて、英語が聞き取れなくても最後まで見れるように。同時に、あまり好きじゃないアメリカのテレビ番組も、ヒマさえあれば見るように心がけました。よく耳にする留学生の話「突然、英語が聞こえるようになった」だの、「いきなり喋れるようになった」だのとは全く無縁のカヨポンだけど、くじけず、じんわりゆっくり、気合で英語を取り入れる生活を作ろうと努力。その結果、シアトル留学生活が4カ月目に突入した去年の夏のこと。少しづつ効果が現れ、なんとなく人がいわんとすることを理解できるようになってきたのでした。今でも突然喋りかけられると、必ずといっていいほど聞き逃しちゃけど、そんなことでメゲてはいられません。

しかーし、アメリカに来て、英語に触れる機会を意識的に作るはめになるとはね~(>0<)。これって、来た人ならではの感想じゃないかしら?

ということで、ホームステイ(1週間)→日本人だらけのシェアハウス生活(7カ月)の後、「やっぱり私生活でも英語を話さなきゃあかん!」と心を入れ替え、再びアメリカ人家庭にホームステイ。ここでの数カ月間を経て、現在はグアム出身の家族と、日本人1名、韓国人1名の留学生と共にひとつ屋根の下で暮らしています。“よく食べ、よくしゃべる”をモットーに、新たな生活をスタートさせて2カ月が過ぎました。

「こんなんじゃいけない……」と焦っていた頃とは違い、今は精神的にとっても快適!学校で英語を勉強し、家に帰ったらホストファミリーや韓国人留学生と英語でお喋り。日本人ハウス・メイトとも、お家の中では英語で喋り、最近やっと英語のコミュニケーションに慣れてきたところです。

そんなこんなで“適当にしっかり気合”を私の合言葉に、ここシアトルで英語&アルファーを学ぼうと修行中。何はともあれ、なんにでもがっついていきます。こんな私のシアトル・レポートを楽しんで頂ければと思っています。これからもどうぞよろしく!

第2話 “留学生よ、苦しめ?楽しめ?


留学生のストレスはこうして溜まる

みんなでビクトリア
▲学校のアクティビティでカナダのビクトリアへ行った時の写真。一番右端がカヨポン。
みんな日本人に見えるけど、韓国、インドネシア、タイ、台湾人の留学生+アメリカ人の先生

毎学期末、私は自分の成績に怯え、ストレスなのか落ち着かない日々がやってきます。学校はまさにアメリカ社会の縮図のようで、とにかく実力主義!勉強をしに来た我ら留学生は常に成績を気にしながら生きている感じがします。そうじゃない人もいるけど(笑)。

学生は学校の成績がすべての問題に関係してきます。 例えばESL(English as Second Language)コースからカレッジやユニバーシティに進学・編入するには、一定のレベルをクリアしないと進めない。しかし、成績不振だともう一度、高いお金を払って同じクラスをやり直さなきゃいけないのです。このシステムに我ら留学生はヒヤヒヤしっぱなし!どんなにお金を持ってようが問答無用。容赦ない評価が毎クオーターごとに下され、涙をのむ生徒がいます(時々カヨポンも仲間入りのピンチ。まだセーフだけど^^;)。

悪い成績を取ってクラスをパスできないと、経済的にも期間的にも、アメリカにいること自体が難しくなってきます。なので、クラスをパスするため(強制送還の危機を逃れるため)、毎日が戦いの日々といっても過言ではありません。慣れない異文化での生活の中、浮き沈みの激しい留学生という立場はピンチの連続。やれホームシック、やれ金欠、やれモメゴト、やれ人間関係のもつれ……。勉強に集中することができないことも多々ありますが、苦労や修羅場を乗り越え、それがいつか自分の身になることを祈って、みんなくじけずワーヤー言って乗り切っています。

そして今まさに、苦しみの真っ最中にいるカヨポン。もうすぐ今学期のグレード(成績)が出ます。授業はあと3日しかないのに、そのうちの2日はテスト。ほんとギリギリまで結果はわからないという大きなプレッシャー。テストの平均点次第で、悪ければ大問題!落第!その度に私は「う~、日本へ帰っちゃいたい……」なんて、現実逃避を繰り返すのです。ですが、少したつとアメリカに来た第一目的を再確認し、気を取り直して勉強の日々に戻ります。留学生活って語学力以上に、度胸、気合、根性、忍耐力などが鍛えられるのです。これホントよ。


夏のシアトル満喫法

ちっちゃいがイチロー
▲突然ですが守備につくイチロー。小さいけど

今、日本で最も“熱い”のは、阪神タイガースの活躍ぶりと、負けたら終わり一本勝負の高校野球ではないでしょうか。私はアメリカにいても毎日、高校野球の試合結果をチェックしてますよ~♪ 私は高校野球が大好き。日本にいた頃は、ひょっこり甲子園に足を伸ばして夏を満喫したものです(懐かしい!)。

さて野球の本場アメリカも、もちろん盛り上がっています。そんなにプロ野球好きではないカヨポンですが、シアトルのトレードマークと言っても過言ではないであろう、セーフコ球場へ行ってマリナーズ戦を見るのは止められません。チケットの値段はピンキリだけど$6~からあるので、このあたりの経済的なチケットを握り締め、私はしばしば球場へ足を運びます。

球場内は言うまでもなく熱気ムンムン、すごい人!平日だろうが関係なし。どこを見渡しても人、人、人。食べまくって、叫びまくって、ウェーブをしつこいほどしまくるのがココ、アメリカ流(みたい)。また、“ピーナッツがお口のお供”というのがお約束らしく、各席に回ってきてピーナッツを売ってくれる兄さん方もいます。とっても元気でおちゃめな人達ばかりで、お客が遠い位置にいるとピーナッツ袋を思いっきり投げ飛ばす“ファイン・プレー”が見られるのも醍醐味です。頭上を飛び交うピーナッツ袋に脅かされつつも、思いっきり野球観戦が楽しめる空間、それがシアトルのセーフコ球場です。

フィールドに目をやれば、そこには天下のイチロー選手が! ブルペンにいけば必ずと言っていいほど佐々木、長谷川両投手が目の前に!それだけで我はもうお腹いっぱいなり~。人を盛り上がらせることにかけては一流のアメリカのエンターテイナー達が、思考錯誤して作り上げる会場の雰囲気に感動しっぱなし。各選手が登場する際のテーマ曲ひとつとっても、観客を楽しませるための様々な工夫があることがすぐに伝わってきます。勝ち負けに関係なく、いつもハッピーな気分で家路に着けるのが夏のシアトルの野球観戦。夏にシアトルにお越しの際はぜひ行ってみてください。タイミングがあえば、『ニューヨーク・ヤンキーズ』の松井選手も見ることができますよ。

第3話 ひさびさの日本帰国で再発見


ザ・バレーボール・クラブ

日本の大学にサークルや部活があるように、カヨポンが通っている学校(コミュニティー・カレッジ)にもクラブらしきものがあります。とはいえ、日本ほど種類はなく、特にスパルタ的に何かをしているイメージもありません。私がたまに汗を流すバレーボール・クラブは私の友達が作ったもので、創立半年といったところ。部員数は通常、試合ができる人数より“ちょっと多い”くらいだけど、“だいぶ多い”時もあり、コートの中の人口密度が異常に高いこともしばしば。日本人を中心に、いろいろな国の人達が入れ替わり立ち替わり、メンバーとして一緒に遊んでいます。

クラブを作るのはとっても簡単。ある程度の人を集め、人数と希望日・時間を学校に申請し、コートを予約すればクラブ成立!クラブによって違うけど、うちの場合は誰が参加してもOK。毎回決まったメンバーだけでなく、誰かがいないと思いきや、見たこともない人が堂々と試合を楽しんでいたりして、とってもカジュアルなノリです。もともとバレーボールは不得意のカヨポンだけど、これがめちゃくちゃ楽しい!試合といっても、別に対戦チームがいて勝ち進んでいくようなものでもなく、体や精神を鍛えることが目標でもないマイ・クラブは、みんな和気アイアイ。気軽&元気に汗を流してます。

カヨポン以外の部員はなかなかバレーがお上手。部長(いるんです一応)から手ほどきを受けたりして時々筋肉痛になるけど、それもまたスポーツの醍醐味。みんなのプレーに「わぉ!」「すっげー!」なんて感心しつつ、見苦しくドタバタ・プレーを繰り広げる私ですが、みんな文句のひとつも言わずに一緒にプレーしてくれます。あ~、幸せ!

クラブ活動は毎回約2時間で、その後はみんなでカフェへ繰り出してお茶。お金のない我ら学生は、一杯の飲み物でひたすらカフェに長居。そこで和気アイアイとおしゃべりをしてくつろぎ、帰宅して宿題。みんなとのひとときを楽しんでから、潔く“宿題とレポートに追われる学生”という現実の世界に戻っていくのです。


日本って極楽!

突然ですが私は今、日本にいます。このたび1年半ぶりに夏休みを日本で過ごすことにしました。帰国する前から帰ったら何をしようかと考え、つらいことを乗り越えてきた(つもり)。久し振りの帰国を励みに学業もがんばった(つもり)。けど、なんと1クラス落ちちゃいました。それはそれはショック……。しかし、日本に帰ってリフレッシュ、明るく行こう、そうしよう!ということで、心配事はシアトルに置いて、いざニッポンへ。

ひっさしぶりの日本は、まさに極楽。あらためて「日本のココがいい!」と思ったのは、コンビニ。なんでも揃って、デザインもかわいいし、私の好きな物や便利なものが目白押し。そして店内の雰囲気も良い良い!もともとコンビニ好きのカヨポンだったけど、アメリカのコンビニときたら……おにぎりがない!(あたり前か)。おいしくて、興味を惹きつけるようなパッケージのお菓子もない!立ち読みスペースどころか、雑誌もズラーッと並んでない。そして、気の利いた文房具も、おいしそうなパンや新発売のラーメンもないのだ。

以前シアトルで友達と夜中までカード・ゲームをして『負けた人は近所のコンビニに行って勝者の欲しい物を勝ってくるのが罰ゲーム』という事をした。で、カヨポンが負けてコンビニへ。タバコやドリンクはわりと豊富。せっかく買い出し係になったことだし、私も好きなもの1個買ってこ~♪と店内を見回すが、興味を引くような商品がひとつもない。見た目ケバケバ、味もドギツそうなお菓子が並んでいるだけ。お世辞でもクリーンなんて言えない。そしてなんか長居しにくい。店員さんもちょっと怖そうに見えるし。 そんなことがあって、自然にコンビニ離れしたカヨポン。ま、アメリカではスーパーマーケットが24時間(または夜遅くまで)オープンしているので、なんの不便もないんだけど。

しかし、日本は私の欲しいものが何でも揃っているな~。百均(百円均一)に行きゃぁ山ほど安くて便利な物があるし(アメリカにも『99セントショップ』があるけど、こちらはいかにもチープなものばかり)、テレビをつければタレントさんや芸人さんが頑張って面白い番組を作ってくれてはるし(英語の理解力問題もあるが、それを無視してもアメリカの番組はコンセプトが合わない)。はたまたラジオを付けりゃ、これまた凝ってておもろいと今回の帰国で気が付いた。

考えてみれば、これら“日本って素晴らしい発見!”をしたのも、アメリカに住んでるおかげ。日本にいるとアメリカの方がなんでも進んでる感じがするけど、実際に住んで比べてみると、慣れ親しんだ文化で生活するのが一番合ってるかな、と思ったりした私。1年半ぶりに日本の地を踏んだせいか、些細なことにキャッキャしております。

明日はいよいよアメリカへ戻る日。親知らずも引っこ抜いて準備万端。これで「いつ親知らずが生えてきて、治療の苦痛を味わうのか? ベラボーに高い治療費は保険でカバーされるのか?」という不安もなくなり、ひと安心。日本の行きつけの医者の方が安心だしね。滞在期間は1カ月。まだまだ日本でやり残したことが山あるが、しょうがない。めっきり寒くなったという噂のシアトルへ、帰りま~す!

第4話 アメリカで初の病院体験

 時差ぼけの心得

最近はすっかり秋全開のシアトル。黄色い葉っぱも大分落ち葉になって積もるつもる一方。雨降りの季節到来か。雨降りが平気、というかむしろ好きな私にはもってこいの季節です。

さて、1年半ぶりに日本に帰国したカヨポンですが、アメリカに戻るやいなや、強度の時差ぼけ。これには普段、元気いっぱいのカヨポンも太刀打ちできず、ずいぶん苦しみました。暇さえあれば寝転がってぐっすり寝てしまうカヨポンが、眠れない夜に悩んでいるではないか! ベッドに入っても目はパッチリ。寝ようと思えば思うほど頭は冴えわたり、時はすでに朝方、起床時間。何日か苦しんだ末、開き直りに近い発想で思いついた。「あ、そうや、眠れないなら眠んかったらええやん!」

それからというもの、夜中はもっぱらテレビやビデオ鑑賞など、娯楽の時間に早代わり。学校から帰宅してご飯を食べ、お腹一杯になったとこで5時頃ベッドへ。すると10時頃に目が覚めるので、そこから気合を入れて宿題などを済ませ、テレビ・タイムへと移行。

今学期は最初の授業が12時だからこんなグータラしていてもなんとか乗り切れる。私には、朝方から昼前まで安心して寝られる時間があることを忘れていた。時差ぼけを克服するのは未だハードだけれど、なんとかやってるカヨポンです。


初めての病院

さて、今学期3週目を迎え、クラスにも慣れてきた頃、とんでもない事件が起こった。日本帰国時に親不知を抜いたのだが、その処置がとんでもない事態を巻き起こす。カヨポンの親不知は、歯茎を切開して歯茎の下のほうからホジクリ出した代物。完治にかかる日数はざっと2、3カ月。しかしカヨポンの夏休みはたったの1カ月。完治するまで日本にいるなんて悠長なことはできないので、治療の2週間後にシアトルに降り立ったのはいいけれど、あれ?なんだ?歯茎が痛い。もしかして腫れてる!?新学期が始まって2週目のある日のことだった。

歯の治療は留学生の悩みどころ。留学生は医療保険に加入する義務があるので、丈夫なカヨポンも保険には加入している。が、その保険は歯の治療には効かないのだ(たいていの保険は歯の治療をカバーしないらしい)。保険なしで歯医者に行こうもんなら、この世は地獄。『外れた歯の詰め物を付けてもらうだけで10万円』の世界に、貧乏学生のカヨポンがどうやって飛び込むことができよう。そこで、歯医者でなく、近所の“病院”へかけこんだ。アメリカで病院に行くのもいい経験だしね(笑)。

まず思ったのが、キレ~!そんなに病院臭くなく、とってもおしゃれな感じのフロアなの。そこは大きな総合病院で、いちいち待ち時間が発生するのは万国共通か?私はまずER(救急治療室)へ案内され、そこで簡単な診察。私の症状にはどの科が適切なのかを判断するためだろうと推測。そして待つ。その間に受付のお姉さんが私のインフォメーションを作成。名前、住所、電話番号、その他もろもろの情報を公開して、晴れて患者の仲間入り。そして地図を渡され、いよいよドクターの待つフロアへ。どうやら私は口腔外科のようなところではなく、内科っぽい科で診てもらうらしい。なんか暖かい雰囲気の文字が始めに付く科だった(それじゃなんだかわかんないだろうけど)。

病院は終始穏やかなムードが漂い、なかなか居心地がよかった。指示された受付まで行き、自分の順番を待つ。次に個室に通され、そこで待つ。「また待つんかぁ!」と思った瞬間、先生が出現。彼は私の口の中を10秒ほど見て、カルテらしきものを書き始め……と思ったらどこかへ消え、数分して現れるやいなや、喋りだした。

「化膿しているわけでもないし、特に見た目の異常もないのでお薬出しときます。化膿止めと痛み止め。でも歯医者に行くことをお勧めします。この地域の歯医者のリストを付けておくので、なんかあれば行ってくださいね~」。

以上?なんと~適当!それとも簡潔でよい説明なのだろうか? これがアメリカ流なの?私のリスニング力が乏しいのか、腫れの原因や具合、対処方には触れず、診察&治療は10秒で終了。待った時間は1時間以上。なんだかしっくりこないまま、かといって言い返す英語能力もなく、納得したつもりで部屋を出た。

第5話 学業に遊びに、師走並みの忙しさ!

プレゼン&テストでいっぱいっぱい!

近所にある学校のカフェテリア。カヨポンは時々ここを利用

中間テストも終わり、今学期もボチボチ終わろうとしています。この時期からとーっても忙しくなるカヨポン。なぜかどの先生も特別テストを実施してくれちゃって、スコアを気にして疲労感は増す一方。提出物の〆切に迫られ、最後には大プレゼンテーションもしなければいけない第8週目。多忙のあまり日付けの感覚もなくなってきて、最近こんなヘマもしてしまいました。

英語のクラスのビッグ・イベント、プレゼンテーションの順番決めをした時のこと。トップバッターが好きで、先生から「一番にやってくれる人~?」なんて呼びかけがあれば、いつも率先して手を上げるカヨポン。ちなみに、これは一見勇敢な生徒に見えたりするが、初日のトップバッターこそイッチバン気が楽で、小心者のカヨポンにはもってこいの順番なのね。なんたって、先生には「一番に立候補したカヨポン、勇気あるね~。えらいね~」ってチヤホヤされるし、ドキドキして自分の順番を待っているがために“なんにも集中できない時間”を過ごさなくてもいいし。

とにかく、今回も元気よく手を挙げて無事にトップバッターに決定。プレゼンの日を確認して立候補したものの、後でよくよく日付をチェックしたら、なんと手を挙げた日の2日後ではないか!いやいや、いっこも用意なんてしてへんのに私……どうしよ!?

プレゼンは私にとって手間のかかるイベント。トピックのリサーチをして、それをまとめ、『Power Point』などを使って見やすくわかりやすいプレゼンになるようベストを尽くす。『Power Point』は毎回友達が手伝ってくれるんだけど、話の手順や内容を構成するのも案外時間がかかるの。しかも、プレゼンがあるからといって、その準備だけしてるわけにはいかないのが学生。ほかのクラスの宿題も絶え間なく出ているから、それも並行して終わらせなきゃならない。絶妙なタイミングでほかのクラスのテストやら何やらが重なって、一杯いっぱいのカヨポンだけど、お得意の気合で乗り切るようがんばりま~す!


シアトルの学生の週末

世界の新車・名車が大集合してたモーターショー

学校の課題で大忙しではありますが、遊びにも元気いっぱい精を出すカヨポン。この間、生まれて初めてシアトルで『国際モーターショー』に行ってきました。たったの$8で世界の最新車がたっくさん見られるイベントで、特に車が好きなわけではないものの友達と行くことに。会場はアメリカン・フットボールの競技場『シーフォークス・スタジアム』。所狭しに並んでいる車はどれも大迫力。実際に車の中に入ってみたりして、運転免許を持っていないカヨポンも大いに楽しめました。

日本と大きく違っているな~っと思ったのは、このモーターショーというイベントにナイスバディなキャンペーン・ガールがいなかったこと。日本なら、車よりこっちを見るのがメイン♪ という入場者もいるのでは? もちろん、カメラ小僧と呼ばれる人たちも見かけませんでした。

それにしても、日本のテレビ・ニュースでしかモーターショーを見たことのない私なのに、モーターショーのイメージだけはしっかり持っていたから不思議。ピッカピッカの高そうな車を買う気も、買うお金も持ってない私ですが、思う存分いい気分を味わった休日でした。

さて、アメリカはもうすぐサンクスギビング(感謝祭)。この時期、私には大イベントが。ご存知のように、ここシアトルはカナダにもすぐ行けちゃうロケーション。ハウスメイトに「サンクスギビング・ホリデーにウィスラーにスノボード・ツアーに行かない?」と誘われたのです。世界中のスキーヤー&スノボーダーが憧れるウィスラー……というリゾートの価値すら全然わかっていないカヨポンだけど、とにかく有名らしいので行っとかなきゃ損よねぇ、ということで参加決定。気分はすっかりスノボーダーのカヨポンです。

この3泊4日のスノボ旅行、学校が企画したツアーなので値段もスッゴク安いのです。じつは、旅行の当日は学校のファイナル・テストがあって、しかも通常のようにテストを受けていたら集合時間に間に合わない。そこで先生にお願いして、集合時間に間に合うようテスト時間を変更してもらうという徹底ぶり♪学業も留学生活も存分に満喫しているカヨポンなのでした。

第6話 最後の最後

いよいよクリスマス本番!

クリスマス・デコレーションされたショー・ウィンドウ

すっかりシアトルらしい冬になっている今日この頃。この時期、夕方から夜にかけてブラブラ散歩するのが楽しみになっているシアトル人のカヨポンです。

昼間は雨が多いので地面がびしょびしょして歩きにくく、景色もあまりきれいとは言えないんだけど、夜のシアトルはマジックにかかっちゃってます! クリスマス・シーズンだけに街はイルミネーション合戦。街路樹には電飾が施され、ショップのショー・ウィンドウも凝っていてすっごく幻想的! 街の至るところにサンタさんの人形やサンタさんの格好をした人もいます。商業建築物だけでなく、民家も負けじとクリスマス・イルミネーションでキラキラしているので、カヨポンはひとり夢の世界へ大爆走しています。

さて、つい最近、秋のクオーターが終了し、毎日何をして遊ぼうかウキウキの私。今回は前期の二の舞にはならず、どのクラスも無事にパス。これで心おきなく冬休みが楽しめるというもんです。学校の冬休みは約2週間(短い!涙!)。去年の冬はシアトルでクリスマス&ニュー・イヤーを迎えたので、今年は日本に帰ることにしました。日本で羽を延ばす前に、シアトルの冬を楽しんでみやげ話のひとつでも作るべし!今週はおもしろそうな映画が目白押しなので、とりあえず『The Lord of the Rings: The Return of the King』を見て、かわいいクリスマス・グッズを大量に買って帰ろうと思っています。


バイバイ・パーティ

2003年を締めくくる大バイバイ・パーティのひとこま

シアトルに住み始めてもうすぐ2年。たくさんの友達ができたのと同時に、たくさんの友達が母国へ帰ったり、違う州に旅立ったりして、さまざまな出会いと別れを繰り返してきました。これは留学生として避けて通れないことだけど、とても寂しい~!今回もそのような人が数名います。

寂しくなるのは山々だけど、このように友達が永久帰国する時には必ずパーティが催されます。これはかなり盛り上がって楽しいので、カヨポンも大好き。「これも留学生活の醍醐味さ」と、笑いあり涙ありで毎回楽しんでいます。つい先週も今年最後、去る友との大バイバイ・パーティをしたばかりです。

アメリカの学生や海外からの留学生など、人種に関係なく、みんな本当にパーティが大好き。いつも規模の大きさには圧倒されます。パーティ会場は“誰かの家”になることがほとんどで、どこからともなく2、30人もの人が食べ物やお酒を持って集まり、足の踏み場がないほどごったがえすのが常です。

アメリカ人がほとんどというパーティと、アメリカ人+留学生のパーティでは、飲みのスタイルが違うのでちょっと説明しておきます。日本人が中心となるパーティは、要は“飲み会”。イッキ飲みやコールの応酬で勢いの良さがメインなのに対して、アメリカ人の場合は爆音や騒音に合わせて酒を片手に酔っぱらい、踊り散らすことがメイン。これは肌に合わないわ~私(笑)。ともかく、今年最後のバイバイ・パーティは日本人がメインだったので、カヨポンは思う存分楽しめました。

一次会はみんなでご飯を食べに行き、腹ごしらえ。去っていく友達はバレーボール・クラブ所属の日本人だったので、二次会は日本人が仕切ることに。いつものように誰かの家が会場となり、参加者の国籍がどこであろうとお構いなし、日本人の国民性を前面に出してのパーティでした。つまり、日本の大学の部活・サークル経験者らが中心となってコールをじゃんじゃんかけて大合唱。そしてイッキ!参加者は約20名で、主役も脇役も飲めや飲めやの大騒ぎ。ほとんどがバレーボール・クラブのメンバーだったので、ここぞとばかりに一致団結し、宴は大盛り上がり。歯止めが効かない若気の至りで、限界を迎えた人からバタバタと倒れていき、生き残った酔っ払いメンバーは介抱に大忙し!かくいう私は真っ先に寝てしまったので、修羅場の時間帯はまったく記憶ナシ。楽しかった~、しか覚えてません(笑)。この大バイバイ・パーティで今年1年をしっかりと締めくくり、大満足のカヨポン。思い残すことなし!2003年も最高でした!

最後に

じつは、カヨポン留学日記はこれが最終回。生まれてこれまで日記なんて一度もつけたことがないカヨポンでしたが、たった6回(半年間)とはいえ日記を書くことで、自分のいる環境やさまざまな出来事を見つめ直すいい機会になり、いい経験にもなりました。

今まで読んでくださった読者の方々、メールをくださった方々、YOUMAGAのみなさんには本当にお世話になりました。とっても楽しかったです!

カヨポンはこれからも“適当にしっかり気合”をモットーに、シアトルでがんばっていこうと思います。それではみなさん、メリークリスマス! そしてよいお年を!