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ソフト開発会社会長のIT批評ノート


〉〉〉最終回 
新型コンピューター、
Chromebookの使い心地


IT企業経営23年、マイクロコンピューターの時代から業界を見つめてきた 筆者が、愛をもって世の中のITビジネスを分析。
文/ 内倉憲一

新OSを搭載し、インターネットに常時つながっていることを前提に造られたコンピューターが発売されました。その名はChromebook。OSはGoogle Chrome OSと呼ばれるものです。私も早速購入したのでリポートさせていただきます。
まず、大きさは一般的なNetbookと同じくらい。でもバッテリーがしっかりしているのか、少し重く感じます。私は「Acer WiFi Chromebook」を買ったのですが、デザインは至って普通。Macのようなおしゃれ感はありません。バッテリーパックを入れてコンピューターを開くと突然ログイン画面が現れます。セットアップもしていないのに……と思ったのですが、Googleアカウント、つまりGmailのアカウントを持っている人はセットアップが不要なのです。そして、コンピューターが立ち上がるとブラウザー画面に今使えるアプリケーションへのリンクが表示されます。例えば、ワープロや表計算ならGoogle Documents、EメールはGmail。動画のYouTubeへのリンクも用意されています。

気になる日本語ですが、Chromebookの設定で日本語表示を標準にすることが可能なほか、画面は英語のままで日本語の表示と入力ができるようにすることも簡単。切り替え方法についても、インターネットで調べてすぐにわかりました。日本語入力はGoogle Inputを用い、なかなか効率も良いように思います。ただ、「デスクトップ」がないというか、ブラウザー以外にインターフェースがないのは驚き。いや驚きを超えて戸惑います。

また、インターネットに接続していないと本当に何もできません。例えば、日本に向かう飛行機の中で書類に目を通したり、Eメールを書いておいたりというようなこともできないわけです。日本出張のことを考えた時、日本でどうやって使うかということも悩みのたね。日本は米国と比較してWiFiのあるホットスポットが少ないので、ホテル以外でオンラインになることが難しいのは皆さんご存知でしょう。しかも、ビジネス・ホテルではWiFiによるインターネット・アクセスが用意されていても、シティー・ホテルの多くはまだイーサネット・ケーブルを使った有線接続です。Chromebookには標準でイーサネット・ケーブルを接続できる仕組みはありません。オプションで買う必要があるのですが、どこで買えるのか……。

しかし、コンピューター内に何も置かないのですから、安全であることは確かです。すべての情報、ドキュメントはインターネットに置かれているので、誰かがChromebookを盗んでも情報は漏洩しないことになります。Chromebookは個人向けというよりも、企業ユーザーに大変便利なツールかもしれません。

〉〉Kenichi Uchikura
ベルビューに本社を置き、日米3万5,000以上の企業にインターネット関連サービスを提供する Pacific Software Publishing, Inc.( PSP)創業者。現在は同社会長を務める。
ken.uchikura@pspinc.com