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マリナーズ・ニュース
■2007年6月号

イチロー対松坂、今季4度目の直接対決の行方は!?
取材・文/岡村由樹

▲好投を見せた松坂

▲イチローは松坂に押さえ込まれ、快音は響かなかった

土曜のナイター、試合開始は7時5分だったが、3時過ぎには球場外に列ができていた。ゲートが開くと同時に観客が両ベンチに押し寄せ、選手に声援を送る。約4万7,000人を収容するセイフコ・フィールドは、マリナーズ・ファンはもちろん、熱烈なボストン・レッドソックスのファンでほぼ満席となり、球場は異様な熱を帯びていた。試合前のイチローは入念にウォーミング・アップをしつつ、ゲストの子供達と時折笑顔で会話を楽しみ、リラックスした様子を見せた。

前回までのイチローと松坂大輔の対戦は、チームとしてはマリナーズが勝っているものの、松坂のピッチングにイチローのバットは沈黙していた。一方、松坂の投球は決して悪いものではなかったが、チームとしては負け続き。何とか勝利をもぎ取りたい松坂は初回から攻めの投球を見せた。

イチローの第1打席は初球、真ん中低めの球をセカンドゴロに打ち取られ、松坂に軍配が上がった。続く第2打席は両者の意地がぶつかり合う場面となった。3ボール1ストライクからイチローはファウルボールを連発して粘り、どちらも1歩も譲らない。松坂は10球を投げ込み、最後は155キロの速球でイチローを遊ゴロに討ち取った。「今までは変化球で逃げていた時があったが、今回は直球で勝負したかった」と松坂が語るように、鋭いスウィングでバットに当ててくるイチローに対し、力の込もった速球に加え気持ちの面でもやや松坂が上回った形となった。

5回裏マリナーズの攻撃。4回までに何本かヒットを打たれるも、しっかりと打線が松坂を援護。ここでも松坂はイチローをピッチャーゴロに抑えた。6回にはラウル・イバネスに死球を与え、続く打者も四球で歩かせ、ピンチを招く。しかし、この日の松坂は落ち着いていた。次の打者を3球三振、城島健司をショートフライに打ち取るなど、動揺のないピッチングを見せた。7回裏、イチローの第4打席。前の打者にソロホームランを浴びるが、イチローを内角のショートゴロに打ち取り、続くホセ・ギーエンを見逃し三振に仕留めた。松坂はここでマウンドを降り、投球内容は7回2失点、被安打6、10奪三振。

8回には1点差に詰め寄ったマリナーズ。ここで何とか逆転したいところだったが、9回、イチローの最終打席はレッドソックスの投手、ジョナサン・パペルボンに対し、2-0カウントから最後は空振り三振。その後、2者を四球で歩かせサヨナラの走者を出したパペルボンだったが、エイドリアン・ベルトレをキャッチャーファウルに打ち取り、ここで試合終了。松坂が勝ち投手となり、1年目で早くも13勝を挙げた。

ほぼ完璧なピッチングを見せた松坂は、試合後「ほかの誰に打たれても、イチローさんだけには絶対に打たれたくなかった」と振り返る。その言葉通り、イチローは守備こそ中盤で好プレーを見せたものの、5打数無安打と完全に封じ込められ、今季4度目となる対戦は個人としてもチームとしても松坂に軍配が上がった。

「何もコメントすることはないです」とイチロー。プレーオフを狙うマリナーズにとって、この敗戦とイチローの不調続きが今後どう影響してくるのか。現在地区1位のロサンジェルス・エンジェルス・オブ・アナハイムとは微妙なゲーム差だけに、体制を立て直し、着実に勝ちを重ねていって欲しいところだ。

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Attn:新人記者レポート

岡村由樹

野球とアメフト好きな元チアリーダーのインターン生。メジャー・リーグではやはりマリナーズひと筋。グッズを大量に買い込み、応援面だけでなく経営面でもマリナーズに貢献する22歳。スポーツ業界、マスコミ業界などに興味あり。