失敗しない不動産の買い方

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どんな家を選べばいい? 不動産物件の見方  

バランスの取れた物件選びを

まずは、No!の物件をNo!とアドバイスしてくれる不動産エージェントを見つけましょう。そして物件選びですが、最も大切なのはバランスを見ることです。第一に、建物と土地のバランス。日本人は何エーカーもの広大な土地に魅力を感じがちですが、エリアによっては土地が切り売りできません。建物も1軒しか許されない場合があります。たとえ切り売りできる土地でも、切り売りするための条件があり、許可の取得が必要です。不必要に広い土地があるばかりに、無駄な固定資産税を支払うことにも。大きなリスクを背負うことになるでしょう。
次に築年数と価値のバランス。つぶれたトラックがドライブウェイに置き去りにされたような環境に隣接するエリアに建てられた家は、建築雑誌に掲載されそうな外観でも安普請が多いので要注意です。古くても管理が行き届き、基礎部分がしっかりしていれば、後日いくらでもリモデルできます。自力では変えられない、エリア選びを優先してください。良いエリアの不動産価値は、築年数が増えても下がりにくいものです。

固定観念や見た目に惑わされない

学区も査定の大事な要素のひとつです。ワシントン州ではこちらこちらのようなウェブサイトで情報が得られます。駐在先の前任者や友人の意見に振り回される方が多いように見受けられますが、客観的な情報とは限りませんし、特定の学区や学校にこだわり過ぎると良い物件選びの妨げになる場合がありますので気を付けましょう。
また、日米間の不動産価値基準の相違点を理解することも重要。例えば、袋小路(Cul-de-sac)の場合、入り口にある住宅を選んで失敗しないように。アメリカ人は、日本で価値が高いとされる交通量の多い角地は好まず、より静かでプライバシーのある、いちばん奥の住宅から買っていきます。
外壁の素材、水回り、屋根といった、家の補修で大きなコストが掛かる部分もよくチェックしてください。外壁ですが、見た目は木でも、すでに訴訟問題になっている不良素材でできた建材を使用しているものなどがあります。その場合、それなりの交渉が必要です。芝生に苔がたくさん生えて水はけの悪い庭は、家の床下にも水が溜まっていることが多く、補修には大きなコストが掛かるので注意しましょう。

 


宏徳エンタープライズ
菅沼愛子さん

ワシントン州で唯一、日本人が経営する不動産会社「宏徳エンタープライズ」代表。1999年にワシントン州トップ・エージェント1%に選ばれた。1996年から日本人のための不動産セミナーを開催するほか、不動産に関する質問サービス・センター(TEL:425-985-7083)を開設している。ワシントン州公認不動産会社としてノースウエスト不動産協会に所属。

Kohtoku Enterprise, Inc.
Tel: 425-644-7437
www.kohtoku.com


安らぎの住処を求めて〜仲間と暮らす老後〜

住宅でも老人ホームでもない、アシステッド・リビングと呼ばれる生活支援付きアパートがある。そのひとつ、シアトルにある日系マナーは、全米でもめずらしく日系人が対象だ。入居条件は、付きっきりの介護が不要で、少なくとも3年間の家賃を払える蓄えがあること。家賃には食事、掃除、洗濯、薬やシャワーの世話のほか、体操、歌、書道、俳句などのアクティビティーも含まれる。夫婦でも入居することができ、全50部屋は常にほぼ埋まった状態。24時間対応のナーシング・サービスが、余生の安住の場として選ぶ本人と家族の、安心と信頼を高める。「日系人は子供が親の老後を支えるという意識が強い。でも、それはお互い幸せであってこそ。プロに任せる勇気を持って欲しい」と、マネジャーのハート文(あや)さん。家族の勧めにより入居を決心する人もいるが、入居理由はどうあれ、すぐに入居者同士で仲良くなるという。通常のアパート同様に好きな家具に囲まれながら、プロのケアを受けられ、すぐ近くに仲間がいる憩いの場。老後の住まいの選択肢として、考えてみたい。


■Nikkei Manor Assisted Living Community
700 6th Ave. S., Seattle, WA 98104
TEL:206-726-6460 www.nikkeiconcerns.org


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