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友達や家族に言えない悩みを抱えていますがカウンセリングを受けるのは抵抗があります。

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

友達や家族に言えない悩みを抱えていますがカウンセリングを受けるのは抵抗があります。

< 回答者|ソーシャル・ワーカー 竹本ギラム百合香さん>

アメリカでは、「何か問題が起こればカウンセラーに話しに行く」と、カウンセリングがごく自然な生活の一部になっています。日本人にとって、「カウンセリングを受ける」という言葉は、日常あまり聞く言葉ではありません。カウンセリングは精神的に病んでいる人や、日常生活に適応できないような人が受けるものだと思われているところがあるため、多くの人にとって「カウンセリングを受ける」ことは特別なことで、タブーのように思われています。しかし近年、厳しい経済環境や東日本大震災を背景にしたストレスの増大と共に「心のケア」が注目されるようになりました。でも、自分が実際にカウンセリングを利用するという点では、なかなか勇気がいることだと思います。下記は日常生活で直面する問題の例です。

【恋愛・結婚】恋愛、国際結婚、不妊、失恋、離婚、不倫、浮気、遠距離恋愛など

【ビジネス・留学】留学生活、就職、転勤、海外赴任、転職、転職探求、上司や部下との関係、経営など
 
【家族関係】親子、嫁姑、兄弟、高齢の親との関係/介護など 

【子育て】教育問題、アメリカでの育児、子供の友達の親との関係など

【対人関係】職場での人間関係、友人、アメリカ人との人間関係、対人恐怖症、引きこもりなど
 
【身体・心】心の問題、病気、事故など

このような問題に直面して、「友達や家族には言えない」「なんとかしたいな」「誰かに話を聞いてもらいたい」「この悩みを解決したい」と思った時に、カウンセラーはその悩みにじっくり耳を傾けて、問題を乗り越えられるよう個人に合ったアイデアを提案し、実行のサポートをします。カウンセラーは家族や友達とは違った、第三者的かつ建設的なフィードバックを提供するのです。

このストレス社会では、 我慢や不満、そして欲求が心にたまりがちです。その感情をリラックスした安全な環境で解放することによって、ストレス解消、ポジティブな心、そしてストレスに強い自分になることができます。体のために医者やフィットネス・ジムに行くように、心を健康にし、鍛えるためにカウンセリングを受けるのは、とても有効的な手段です。

(2011年11月)

ソーシャル・ワーカー 竹本ギラム百合香さん


日本で老人ホームを経営する母の影響で社会福祉の道へ。ワシントン大学でソーシャル・ワークの学士号と修士号を得た後、シアトル周辺の各総合病院で入院病棟と緊急病棟のソーシャル・ワーカーとして経験を積む。以後独立し、子供から高齢者までの精神面のカウンセリングや高齢者と家族の介護計画を援助している。

Yurika Takemoto Gillum, MSW, LICSWA