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帰国生入試では多くの学校で面接が課されていますが、どんな対策を立てれば良いでしょうか

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帰国生入試では多くの学校で面接が課されていますが、どんな対策を立てれば良いでしょうか

< 回答者|河合塾 海外帰国生コース 北米事務所 丹羽筆人さん>

帰国生入試で必ずと言って良いほど多くの学校で課されているのが面接です。ただし、対策が立てにくいこともあり、自分のことを答えるだけだと、軽い気持ちで臨む受験生が多いのも実情です。しかし、帰国生入試においては面接が合否に大きな影響力を持っており、面接で失敗して不合格になることもあるため、面接の実態を知り、あらかじめ準備をすることが大切です。

面接での質問内容は多岐にわたりますが、大きくまとめると「なぜこの学校に入学したいのか」、「入学後に何をしたいのか」、「卒業後にはどのような進路を希望しているか」、「在住国や通学した学校について」などです。ほかにも自分の性格や併願校について、受験校に関して知っていること、最近読んだ本や興味を持っているニュースなどについても聞かれます。また、質問のされ方は多種多様なので、どのように質問されても的確に答えられるようにする必要もあります。そのためには面接の練習を積み重ねることも重要ですが、質問に答えられるだけの知識や情報を吸収し、蓄積することが大切です。例えば、入学したい理由や入学後の抱負、卒業後の進路などについて考え、それを表現できるようにまとめておくこと。そして、その答えは受験校のことを十分に理解しているものでなければなりません。さらに、複数の学校を受験する場合には、学校案内やウェブサイトにて各々の学校のことを調べ、それらに見合った答えを用意しておく必要があります。

また、面接においては面接官に好印象を与えることが重要です。元気良く大きな声で答えることはもちろんですが、受験校入学への熱意ややる気を表さねばなりません。たとえその学校が第1志望ではないとしても、消極的な印象を与え不合格になることもあるからです。

さらに、帰国生入試の受験生の面接の答えには、海外生活で体験したことや考えたことが盛り込まれている必要があります。日常生活や学校生活で体験したことやそれについて考えたことをメモする習慣をつけておくと、面接の答えを考える際の好材料になるでしょう。このほかにも、ニュースを見たり新聞や本を読んだりして興味を持ったことや考えたこともメモしておくと良いと思います。

(2011年10月)

河合塾 海外帰国生コース 北米事務所 丹羽筆人さん


東京・名古屋の河合塾で十数年間にわたり受験生の指導、大学入試情報誌の編集、国際教育事業に携わる。米国では補習校・学習塾講師を務め、現在は米日教育交流協議会代表・河合塾北米事務所のアドバイザーとして、在外子女を対象にした日本でのサマーキャンプ、帰国生入試情報提供と進学相談などを実施。ほかにデトロイト補習校講師、文京学院大学女子中学校 高等学校 北米事務所アドバイザー。

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