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北岡孝統さん:兵庫県北米事務所

 
ノースウエストで活動するグループや活躍している人にフォーカスしてお届けするこのコーナー。
今回は『兵庫県北米事務所』所長の北岡孝統さんをご紹介します。
ビジネスや文化交流の芽を個人や企業と共に育てる

▲関西学院大学の同窓生と共にTillicum Villageで(最前列一番右)

日本全国を視野に入れた誘致活動
『兵庫県北米事務所』は兵庫県の出先機関で、シアトルでは『兵庫経済文化センター』として日米間のビジネスや文化交流、兵庫県とワシントン州の姉妹都市関係提携に関する、さまざまなイベントや事業などに携わっています。

ビジネスに関しては主に『アメリカとカナダの企業による兵庫県への直接投資』が最終目的ですが、それまでに進出先を“日本”に持っていくことが先決。そのために、パートナー企業やジョイント・ベンチャー先などを日本中から探すといったヘルプをするのです。ですから、実際にはすぐに「“兵庫”へどうぞ」とは言えず、「東京に進出が決まった。では、関西支社を作るなら兵庫県がいいですよ」と勧めるのです(笑)。

一方、ビジネス以外の交流もあります。以前、日系3世の人から「日本で自分のルーツを探したい」と相談を受けたことがあるんです。これは個人的なお願いごとでしたが、うちの事務所ではビジネスでの企業間の仲介だけでなく、個人レベルのどんな小さなことでもお手伝いをしていきたいと思っています。国籍も日本の出身地も関係なく「日本に興味がある」「アイデアがある」ということであれば、その芽生えから一緒に育てていきます。

NWが“憧れの地”となるには
ノースウエストは「アメリカが初めて」という日本人にとって、とても暮らしやすい所だと思います。気候風土も日本と似ているので、親しみやすいのでしょう。でも、観光客を惹き付ける、例えばサンフランシスコやロサンゼルスのような日本人にとっての“憧れの地”というインパクトには欠けているようですね。シアトルやポートランドがそうなるにはどうしたらいいのか、私も考えているんですけれど、まだ答えを見つけられずにいます。

今はオリンピアに住んでいるので、生活はオリンピア中心です。夏の間は週末旅行でオレゴン州に行ったり、ヤキマやオリンピック半島まで出掛けました。その中でオススメなのが、オリンピック半島のクウィルシンで行われた『Olympic Music Festival』。納屋で行われるクラシック・コンサートで、干し草で作られたベンチに座って鑑賞。のんびりとして、良かったです。

雨が降り始めるこれからの季節は、近所の人達とポットラック・パーティーをしたり、音楽会に行ったり。クリスマス時期の定番『くるみ割り人形』の公演も楽しみですね。(取材・文/編集部)

北岡孝統さん
兵庫県北米事務所 北岡孝統さん
兵庫県出身。’81~’83年にワシントン州のEvergreen State Collegeに在籍、Master of Public Administrationを取得。’98年から兵庫県北米事務所所長。また、阪神淡路大震災時には復興計画のリーダーとして再建に尽力した。

【 兵庫県北米事務所(兵庫経済文化センター) Hyogo Representative Office of North America 】
ワシントン州と兵庫県の姉妹都市関係の促進と強化、及び国際理解の深化を目的に’90年に開設。北アメリカ-日本間のビジネス誘致に関するコンサルタントと実務協力に加え、文化交流のためのワークショップも開催中。
2001 6th Ave., #2610, Seattle, WA
Tel:206-728-0610
ウェブサイト:www.hyogobcc.org