カレー＆カバブ
（2012年11月）
本場インド料理の意外な穴場
シアトル近郊でおいしいインド料理が集まるエリアといえば、インド人社員の多いIT企業が集中するイースト・サイドと思いきや、本場インド料理の激戦区はなんとケントにもあった！ 「Curry & Kabab」は、レントンの人気店「Spice King」の元経営者がヘッドシェフを引き連れて今年オープンしたニューフェイス。カジュアルな外観と店名に惑わされてはいけない。北インドを中心とした本格的なインド料理が味わえる正統派レストランなのだ。
メニューにはおなじみのチキン・ティカ・マサラ（$6.99）やタンドール料理が並んでいるが、ひと口食べるとその個性に驚かされる。カレー・ソースはクリーミーなのに切れがあり、深みのあるスパイスとほど良く調和してさわやかな印象さえ受ける。
作りたての新鮮さを失ってしまうからという理由で、あえてランチ・バイキングをしないという方針にも納得がいく。ランチ・セットは4種類あり各$5.99 。ほかにカシミール地方のカレーや、トウモロコシのパンと共に食べるホウレンソウ・カレー、ヤギ肉のカレーなど、北インドで親しまれている珍しいカレーや、南インドの郷土料理であるドーサと呼ばれる米粉クレープなどもある。どれもが手を抜かずまじめに作られていて、それが味に忠実に表れている。更にチャツネやチーズも既製品は使わず、すべて手作りという真摯な姿勢にも好感が持てた。シェフのカマルさんは経験22年のベテラン。メニューにない料理も気軽にオーダーしてほしいとのこと。郊外という立地ならではのリーズナブルな値段もうれしい。1度味わったら車を飛ばしてでもまた行きたくなる店である。
(文・写真／小泉佳奈子)
▲野菜、ナッツ、チーズが入ったクリーミーなナブラタン・コルマ（＄10.99）もクセになるうまさ。香ばしく炒めた玉ネギがソースを引き立てる
▲スパイスで味付けしたジャガイモや肉などを、カリッと焼いた薄い米粉クレープで包んだ料理ドーサ（＄9.99～）。オクラとレンズ豆のスープと一緒に
▲ホウレンソウのカレーにはクリーム不使用。カラシ菜が入っているのが正統な北インドスタイル。トウモロコシのパンが付いて＄9.99
▲骨付きヤギ肉のカシミール・カレー（＄11.99）。リンゴ、レーズン、アーモンド入り。ヤギの味に負けない少し甘めの濃厚なソースが相性バッチリ
■ Curry & Kabab Indian Restaurant
24023 104th Ave. SE, Kent, WA 98030
TEL : 253-520-2440 www.currykababkent.com
●営業時間：11:00 a.m.～9:30 p.m.（金・土曜～
10 p.m.、日曜～9 p.m.）
●休み：月曜
Bengal Tiger
（2012年11月）
6509 Roosevelt Way NE, Seattle, WA 98115
TEL : 206-985-0041 www.bengaltigerwa.com
●営業時間：日～水曜 11:00 a.m.～10:00 p.m.（木～土曜～11:00 p.m.）
●休み：なし
リピーターも多い人気のインド料理店。インドのさまざまな地域の料理を提供。改装して店舗も広くなった。ホウレンソウ入りのサグワラ・カレーにエビをチョイスするのがオススメ。ブーナ・カレーも人気。
Chutneys Bistro
（2012年11月）
1815 N. 45th St., Seattle, WA 98103
TEL : 206-634-1000 www.chutneysbistro.com
●営業時間：11:00 a.m.～2:30 p.m.、4:30 p.m.～10:00 p.m.
●休み：なし
オーガニックの食材に力を入れており、カレーだけでなく、ライスもオーガニックのバスマティ米。更にビール、ワインもオーガニックの物がある。平日のランチ・バイキングは＄8.95。
（2012年11月時点の情報です）