■生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて »
(2026年9月)
アメリカの新学期が始まる頃、公園や道路脇に咲いてたピンクのファイヤーウィード(ヤナギラン)も綿に包まれた種を出し始めます。俗に「雑草」と呼ばれ、種をどんどん飛ばして増えていくので、ガーデナーの間では嫌われる存在でもあります。北米大陸のほぼ全土に分布しているとても順応性の高い種です。
山火事などで焼け野原になった跡地に一番に芽を出し、一斉に繁殖するので、この名前が付いたと言われています。マウント・セントヘレンズが爆発した後に、一番乗りで芽を出したのもこのファイヤーウィードです。
繁殖力が強く、ガーデナーには嫌われていますが、昔からネイティブアメリカンの生活に使われていました。茎の部分を編んで魚を取る網を作ったり、綿に包まれた種を集めて衣服や毛布に編み込んだりして利用されていたようです。
ノースウエストでは、ファイヤーウィードは6月頃から花を咲かせ、どんどん背を伸ばしていきます。アメリカ人の夫は、子どもの頃、お母さんから「ファイヤーウィードが先まで咲ききると新学期が始まるよ」と言われ、ファイヤーウィードがどんどん背を伸ばしている様を見ると大好きな夏休みが終わる悲しさがこみ上がってくるそうです。現代人には人気のないファイヤーウィードですが、群生して咲いている様はとてもきれいで、ハミングバードが蜜を吸いにたくさんやってきます。

▲6月頃からピンクの花が咲き始めます。ハミングバードもよくやってきます。

▲全て咲き終わるとこんな感じ。

▲繁殖力がとても強いので、道路脇や公園の植え込みなど、どこにでも生えてきます。

▲9月頃には高さ1メートルぐらいまで伸びて、綿毛で種を飛ばし始めます。

▲ファイヤーウィードは昔から食用としても利用されています。新芽をソテーして食べるとおいしいらしいです。ロシアではファイヤーウィードをお茶にして、カフェインフリーのハーブティーとして古くから親しまれてきました。

Fireweed(学名:Chamaenerion angustifolium/日本名:ヤナギラン):
乾いた日当たりの良い場所に群生します。庭にも生えてきますが、残念ながらガーデン界では、雑草扱いされて引っこ抜かれます。
サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。




