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英語のフレーズを学ぼう

ビジネス・スラングを克服

交渉などで使うビジネス英語は理解できても、スラング交じりのカジュアルな会話になると、まるでちんぷんかんぷん。最終回は、アメリカ人のいる職場でコミュニケーション上手になるためのエクササイズです。

QUIZ 1

日本語訳を参考に、空欄に当てはまる単語を選択肢(A)~(C)からひとつ選んでください。

1. The manager makes us work every weekend. What a slave    ! (毎週末働かせるなんて、本当に人使いの荒いマネジャーだ!)
(A) driver (B) diver (C) user

2. Tom was surprised that Mary is holding    three part-time jobs. (トムが驚いたのは、メアリーが3つもアルバイトを続けていたからだ)
(A) up (B) down (C) in

3. Our director just told us that the CEO will be here next week to check our progress. We will have to buckle    for the next few days! (来週、最高経営責任者が私達の仕事の進歩状況をチェックしに来ると部長が知らせたので、数日は精を入れて励まなくてはならない)
(A) up (B) on (C) down

4. Mark got called on the    for arriving late to the meeting for the second time this month. (マークが上司に呼びつけられて叱られたのは、会議に遅刻したのがもう今月で2回目だったからだ)
(A) rug (B) linoleum (C) carpet

QUIZ 2

以下の下線部の表現はスポーツ関連語から派生したものです。下線部の正しい日本語として適切なものを選択肢(A)~(C)からひとつ選んでください。
Chris: I am ready to throw in the towel if my boss doesn’t give me what I want for my new salary.

Sam: Did she give you a ballpark figure ?

Chris: Not yet. I am going to touch base with her tomorrow morning.

1. (A) 辞職する (B) 抗議する (C) 話し合う
2. (A) 壮大な計画 (B) はっきりしたもの (C) だいたいの範囲
3. (A) 彼女に電話する (B) 彼女と短時間面会する (C) 彼女と食事をする

【解答と解説】

QUIZ 1
1. 正答:(A)/解説:slave driverを直訳すると「奴隷を扱う人」。つまり、ビジネスなどの場では、「人使いの荒い人(上司)」を指す。
2. 正答:(B)/解説:hold down …は「…(仕事など)をがんばって続ける」という意味の慣用句、hold up …は「…を持ち上げる」の意で、 hold in …は「…(感情など)を抑える」の意味のイディオム。
3. 正答:(C)/解説:buckle downは「(仕事などに)精を出す、熱心に取り掛かる」の意味。(A)のbuckle upは「(薄くて長い物が)曲がる、崩壊する」という意味なのでここでは不適切。(B)のbuckle on …は「…を留め金で留める」の意味。
4. 正答:(C)/解説:on the carpetは「叱責するために呼び付けて」の意で、通常 be called [put] on the carpetの形で用いられる。ほかでは意味を成さない。

QUIZ 2

1. 正答:(A)/解説:ボクシングの「(負けを認めて)タオルを投げ入れる、降参する」の意味から転じて、ここでは「辞職する」こと。towelの代わりにspongeも使われる。
2. 正答:(C)/解説:野球が語源。ballpark figureはestimateと同義で「おおまかな範囲、見積もり」の意味になる。
3. 正答:(B)/解説:touch base with…(人) 人で「…(人)と情報交換のために簡単にコンタクトを取る」の意味。こちらも野球が語源。
【会話の訳】
クリス:もし社長が新しい給料として僕が望んでいる額をくれないんなら、会社を辞める気なんだ。
サム:だいたいどれくらいくれそうなのか教えてもらった?
クリス:まだ。だから、明朝にちょっと彼女と会おうと思っているんだ。

英字新聞の見出しのルール

限られたスペースに記事の趣旨を盛り込むため、日本語の新聞と同様、英字新聞の見出しにも独特のルールがあります。以下の8つのルールを覚えて、英字新聞の正確で迅速な内容把握に役立てましょう。

■ルール1 今後あり得ることを不定詞で表す

報道時から後に予定されている行動や行事、または起こりうる出来事などを伝える時、動詞は不定詞の形で表わされる。
●Sanoco to sell its Seattle headquarters
(サノコ社がシアトル本社を売却予定)
→通常の文なら、Sanoco will sell its Seattle headquarters.のように表される。

■ルール2 近い将来起こり得ることを現在進行形で表す

間近に迫った予定や確実性の高い予測、物事が進行中であることを伝えるために使用される。通常be動詞は省略される。
●Maxsoft planning release of new software
(マックスソフト社、新ソフトウェアのリリースを計画中)
→通常の文では、Maxsoft is planning to release new software.となる。

■ルール3 現在形で過去の出来事を表す

出来事の起きた直後に行われる報道では、そのニュースが新鮮という印象を与えるため、過去の出来事でも現在形を使う。
●”It’s never been like him to snap,” friend says
(「彼はキレるような人じゃなかった」と友人)──『シアトル・タイムズ』紙より引用
→本文では、”It’s never been like him to snap,” said a stunned Cody Hoon, 21 …のように過去形で表されている。

■ルール4 受動態のbe動詞を省略する

客観性が重視されるために報道記事では受動態が多用されるが、見出しでは省略されることがよくある。
●Minister’s widow arraigned on murder charges
(牧師の未亡人、殺人罪で非難を浴びる)
──ウェブサイト「CNN International」より引用
→通常の文では、is arraignedのようになる。

■ルール5 略語が多用される

見出しでは、略語の多用や綴りの短い単語を好んで使う傾向がある。このような語や表現に日頃から慣れ親しんでおこう。
●GOP’s Christian right searches for a soul mate
(共和党のキリスト教右派、心の友を探す)──『シアトルP-I』紙より引用
→GOPはGrand Old Partyの略で「米国共和党(Republican Party)」の異名。本文では、GOP Christian rightをthe Christian-conservative wing of the Republican Partyと記している。

■ルール6 コンマやセミコロンが接続詞の代わりになる

コンマやセミコロンはandやbutのような等位接続詞の代用としてよく使われる。また、セミコロンは、二者の対比を示す場合にも用いられる。
●Expansion plans in A-District halted; company will rent space instead.
(A地区の開発プランが中断。企業は代わりにスペースの貸し出しに乗り出す予定)
→通常の文なら、;の代わりにandなどを用いて表される。
●Tornadoes hit South; Rain floods West
(竜巻が南部を襲う一方で、大雨が西部に広がる)
→通常の文では;の代わりにwhileなどの従属接続詞が用いられる。

■ルール7 コロンは情報源や話題の提示、同格を表す

コロンは、①発話者や情報源を示す役割を持つと共に、②テーマや話題の提示、③「すなわち」の意味で使われる。
●Cruise: Boone Campaign Not Ready
(クルーズ氏、ブーン陣営いまだ準備不足と語る)
→①の例。:はsaid (that)の代わりを果たしている。
●Bird-flu spread: “Nature is in control”
(鳥インフルエンザ、「自然が主導権を握っている」)──『シアトル・タイムズ』紙より引用
→②の例。
●The president of ABC company woos ideal heir: Tomas L. Harrison
(ABC社社長、理想の後継者、トーマス・L・ハリソン氏の支持を求める)
→③の例。his ideal heirと:以降の名前が同格になる。

■ルール8 冠詞を省略

冠詞がなくても内容が容易に推測できる場合は、定冠詞・不定冠詞のいずれもが省略される傾向にある。
●Two killed and five injured in Bellevue collision
(ベルビューの衝突事故で2人が死亡、5人が負傷)
→通常の文では、… in the Bellevue collisionと定冠詞theが入る。

使ってみよう! 英語で簡単決めゼリフ

シンプルな単語から構成されているのに、「あれ、これってどういう意味?」と思う表現は、意外と多いものです。今月は、ネイティブ・スピーカーが会話の中で多用するそんな“決まり文句”を学んでいきます。
 

問題:次の会話文で太字の意味に当たる英語表現を選択肢中からひとつ選んでください。

1.
A: まだコーヒーが残っているか、わかる?
B: さあ。
(A) Break a leg.
(B) Beats me.
(C) Can it.
 
2.
A: Cさんの横柄さには閉口するよ。
B: まったくだ。
(A) I’ll say.
(B) I’m game.
(C) It won’t do.
 
3.
A: イベント会社に勤めている友人に有名歌手のコンサートの無料招待券を頼んでみたら、快く2枚もくれたよ。
B: 言ってみるもんだね。
(A) That settles it.
(B) Serves you right.
(C) It sure pays to ask.
 
4.
A: 報告書の提出、明日になってしまいます。
B: やっぱりね。いつも君はそうやって締め切りを守れない。
(A) That figures.
(B) That’s it.
(C) Not a chance.
 
5.
A: 若いんだからもっと食べなさいよ。
B: もう結構です。
(A) That’s in.
(B) That’s more like it.
(C) That will do.
 
6.
A: 車のタイヤ、換えて欲しいんだけれど……。
B: 任せておいて。
(A) Out with it!
(B) You got it.
(C) Say what?
 
7.
A: 今日、会社から解雇されちゃった。なーんて、ウソ。
B: 脅かすなよ。
(A) That’s the idea.
(B) We’re sunk.
(C) Don’t scare me like that.
 

解答と解説

1. (B)
Beats me.はThat beats me.の略。このbeatは「…を困らせる」の意味で、提示された内容や疑問などが「自分を混乱させる」ということを示す。そこから「わからない」の意味として使われる。(A)は「がんばって」の意味。これは芝居の世界で舞台に上がる役者にGood luck!と声を掛けることは縁起が悪いとされ、逆に「足を折れ」などの悪いことを言う習慣から来ている。(C)は「言葉を缶に詰めて表に出すな」の直訳から「黙れ」の意味になる。
 
2. (A)
I’ll say.は相づちの表現で、「もちろん」「なるほど」といった肯定の意味合いで使われることもある。(B)は「いいとも」の意味で、このgameは「…するつもりがある」の意味の形容詞。(C)は「まるでだめ」の意味。
 
3. (C)
直訳は「求めればそれに見合うだけのことがある」。(A)は物事が決まった時に「それで決まりだ」の意味として使われる。(B)は「(そうなって)当然だ」。対象が第三者の場合はyouをhimやthemに置き換えて使う。
 
4. (A)
That figures.は自分の考えが的中した時に使われ、「やっぱり」の意味。(B)は「以上、これで最後だ」のほか、相手の意に賛同する際の「そうしよう」の意でも使われる。(C)のNot a chance.は「ぜったいにだめ、まったく見込みがない」。
 
5. (C)
「もう結構」と相手を制止する意味のほか、「それでいい、それで十分だ」の意味でも用いられる。(A)のThat’s in.はファッションなどを誉める際に「決まっているね」などの意味で使われる。このinは「(商品などが)はやりの、人気の」の意味。(B)のThat’s more like it.は状況が好転した時に使われる。itは自分が希望する状況を指し、直訳は「それ(自分の希望している状況)に近づいた」の意。
 
6. (B)
(C)のSay what?は驚きを表す表現で、「何だって」の意。(A)のOut with it!は「残らず白状しろ」の意味。
 
7. (C)
(A)のThat’s the idea.は励ましの気持ちを込めて「いい感じ」、(B)はbe sunkでまったく身動きの取れない状況を示し、「浮かばれない」の意。
 

単語の相性チェック! コロケーションを学ぶ

「コロケーション(collocation)」。耳慣れない言葉だという人は多いでしょう。これは「連語、語の連結」と訳され、単語と単語の相性、すなわち特定の単語との強い結び付きを示します。自然な英語を使うために欠かせないこの知識を、クイズを解きながら理解していきましょう。

QUIZ 1

(1)~(4)の各選択肢のうち、日本語訳に沿った自然な英語の組み合わせになっているものをすべて選んでください。
 
(1)「運転する」
(A) drive a machine(機械を運転する)
(B) drive a car(自動車を運転する)
(C) drive a train(電車を運転する)
 
(2)「解決する」
(A) break a case(事件を解決する)
(B) break a problem(問題を解決する)
(C) break worries(悩みを解決する)
 
(3)「犯す」
(A) commit murder(殺人を犯す)
(B) commit a rule(規則を犯す)
(C) commit a mistake(ミスを犯す)
 
(4)達する
(A) meet the conclusion(結論に達する)
(B) meet the limit(限度に達する)
(C) meet the target(目標に達する)

QUIZ 2

(1)~(4)の英文の空欄に合う選択肢を下線部と和訳を参考に選んでください。
 
(1)エリックは火災が心配だったので、火災保険に加入していた。
Because Eric was worried about fire, he 〔   〕 fire insurance.
(A) entered (B) used (C) carried
 
(2)マリナーズは10点差の圧倒的な勝利でインディアンスに勝利した。
Having won by 10 points, the Mariners achieved a 〔    〕 victory against the Indians.
(A) wide (B) large (C) clear
 
(3)夫は子供達の旺盛な食欲に驚いている。
My husband is surprised at his children’s 〔    〕 appetites.
(A) big (B) active (C) heavy
 
(4)マリアはいつも笑みを浮かべている。
Maria is always 〔    〕 a smile.
(A) floating (B) wearing (C) gathering

解答と解説】

QUIZ 1
(1) 正答:(B) (C)
解説:動詞driveと目的語との相性を問う設問。machineはoperateで表すのが正しい。(C)のtrainはwheel(輪の形状をしたハンドル)で運転操作を行う場合はdriveで表すことができるが、別の方法で運転する場合はoperate a train / run a trainが一般的。
 
(2) 正答:(A)
解説:(B)はsolve a problem、(C)はget over worriesとするのが適切。problemもworryもbreakと組み合わさり自然な連語になることはない。
 
(3) 正答:(A)
解説:3つとも日本語では「犯す」と訳出できるが、commitとくっついて連語になるのは(A)のみ。(B)はbreak a rule、(C)はmake a mistakeとするべき。
 
(4) 正答:(C)
解説:(A)も(B)もこの場合reachで「達する」の意味になる。targetの代わりにgoalを使っても「目標を達成する」の意味になる。
 
QUIZ 2
(1)正答:(C)
解説:「加入している」の意味からはenterという語が思い浮かぶかもしれないが、「…を所有する、…を保持する」の意味のcarryを用いてcarry insuranceとするのが正しい。
 
(2)正答:(C)
解説:victoryと結び付き、「圧倒的な勝利」となるのはclear。ここのclearは「文句の付けようのない」の意味合い。
 
(3)正答:(A)
解説:「食欲が多い」の意を表す際には、(A)のbigまたはlargeを用いる。
「活発な」の意を持つactiveだが、名詞appetiteとの組み合わせは不適切。
 
(4)正答:(B)
解説:「浮かべる」=floatと日本語から発想しては正答が得られないのがこの問題。smileのように、表情・様子・態度などを「浮かべる」時にはwearを使う。
 

協力:リント&コミュニケーション英語研究所

東京にある、英語学習教材を主要分野とする出版社。音声CD付きのTOEICテスト専門誌『TOEIC Testプラス・マガジン』(隔月刊)も発行。同誌には、TOEICテストの模擬問題のほか、生きた英語を学ぶための記事が収載されている。また、メルマガ『A Hint of English from Lint~言いたい英語・聞きたい英語~』やウェブサイト(www.lint.co.jp)でも、英語学習に役立つ情報を発信している。

*情報は2006年時点のものです。