シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

会計士に聞く前に、自分で税金の知識を得る方法はありますか?

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

会計士に聞く前に、自分で税金の知識を得る方法はありますか?

< 回答者|米国公認会計士 松本孝之さん>

今年もタックス・シーズンの到来です。税金についてのお問い合わせが増える時期ですが、「会計士に聞くと高くつきそう」とお悩みの方、でも「税金について知りたい」という方が、どのようにすれば税金の知識を得ることができるかをお話ししましょう。

アメリカの税法、内国歳入法(Internal Revenue Code)は何百ページもの書物になりますが、これをすべて読みこなすのは、会計士、税理士にとっても大変なことです。しかし、国税庁(IRS:Internal Revenue Service)としては税金について広く理解を得たいところですので、一般の方向けに税法をわかりやすく説明した「Publication」を用意し、テーマ別に読みやすくまとめています。税金について、税務申告方法についてなど、簡単な内容であればご自身で解決することが可能で、しかも無料です。最寄りのIRS事務所、またはIRSのウェブサイト(www.irs.gov/formspubs/にアクセスし「Publication number」をクリック)で入手できます。参考までに、以下いくつかを紹介したいと思います。

【Publication 15 Circular E Employer’s Tax Guide】雇用主向け。雇用主の税務上の義務、各種税務手続き方法、期限など。

【Publication 334 Tax Guide for Small Businesses (Individuals with Schedule C)】個人事業主向け。個人事業の申告方法、課税方法、各種控除項目の紹介など。

【Publication 519 U.S. Tax Guide for Aliens】外国人、つまりビザで滞米中の日本人などに便利な情報。居住者、非居住者の判定方法など。

【Publication 535 Business Expenses】事業主向け。IRSが認める控除可能な経費を知ることで、ビジネスでの節税に役立つ。

【Publication 583 Starting a Business and Keeping Records】新しい個人事業主向け。会計・税務上の注意点、ビジネスに必要な基本事項など。

【Publication 587 Business Use of Your Home】在宅ワーカー向け。自宅のビジネス利用についてや、申告方法、経費の考え方など。

これらは一部に過ぎません。ご自身の状況にあったものがあるかどうか、一度ご覧になってはいかがでしょうか。

(2007年2月)

米国公認会計士 松本孝之さん


05年4月にシリコンバレーで松本&アソシエーツ米国公認会計士事務所を開業。06年1月よりベルビューに出張所を設置している。ワシントン州&カリフォルニア州CPA。関西学院大学経済学部卒。

Matsumoto & Associates, CPA 
TEL:425-463-6360 
ウェブサイト:www.tmacpa.com