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コンピューター・ウイルスに感染しないために気を付けるべきこととは?

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

コンピューター・ウイルスに感染しないために気を付けるべきこととは?

< 回答者|パシフィック・ソフトウェア・パブリッシング ITソリューション・セールス 村井雄治さん>

コンピューター・ウイルスとは、その名のとおりコンピューターにとっての病原菌プログラムです。ウイルスは、コンピューターの動作を極端に遅くする、データを盗んだり勝手にばらまく、コントロールを奪う、データを変える、消す、壊す、などの症状をもたらします。

ウイルスの感染経路として特に多いのは、Eメールの添付ファイルとセキュリティー・ホール(インターネット接続時にできてしまうセキュリティーの欠陥)です。また、忘れてならないのが、トロイの木馬(厳密にはウイルスと区別される)と呼ばれる、一見役立つ必要なソフトの一部に備わっている、ウイルスのようなプログラムです。これだと、ユーザーが知らないうちに自ら進んでウイルスをダウンロード、インストールしてしまいます。

ウイルス感染を予防するために、いちばん簡単で効果が望めるのがウイルス対策ソフトの使用です。そのソフトのウイルス定義が最新に保たれていれば、ほとんどのウイルスの感染を防ぐことが可能です。ただ、ソフトの有効期限が知らない間に切れていたり、定義の自動更新ができていなかったりするケースが多いので、その点はしっかり気を付ける必要があります。

また、ウイルス対策ソフトは、一般的に“重い”です。ソフトを動かすためにかなりの力を使うため、肝心のほかの作業が遅くなってしまいます。2、3年以上前のコンピューターに、最新のウイルス対策ソフトをインストールする時などは、特に注意が必要です。ファイアウォール機能、スパムやスパイウェア対策機能などがパッケージになっている「Internet Security」などは避け、ウイルス対策ソフトのみを購入したり、比較的“軽い”ソフトを選ぶなど、できるだけコンピューターの負担を軽くしてあげることが大切です。そのほかの対策法としては、知らない人からのEメール、特に添付ファイルは不用意に開かないこと。プレビュー機能もオフにして、できるだけ差出人と件名で判断しましょう。

万一、感染してしまった時には、クリーン・インストールが必要になります。これは、コンピューターを買った時の状態に戻す作業なので、当然コンピューター内に保存されていた写真、ドキュメントなどはすべて消えてしまいます。データのバックアップは定期的に行いましょう。

(2008年7月)

パシフィック・ソフトウェア・パブリッシング ITソリューション・セールス 村井雄治さん


北海道出身。サウス・シアトル・コミュニティー・カレッジからシアトル大学に編入、2005年に卒業。現在はパシフィック・ソフトウェア・パブリッシングで、コンピューターの販売・修理から、ネットワークの構築とメンテナンス、データのバックアップまでを提供。休日は、サッカーや釣りをするのが何よりの楽しみ。

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