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利率が下がった今、毎月の支払額を減らすため、リファイナンスするべきでしょうか?

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利率が下がった今、毎月の支払額を減らすため、リファイナンスするべきでしょうか?

< 回答者|住宅ローン・コンサルタント バーソビア順子さん>

リファイナンスとは、簡単に言うと今までのローンを清算し、新規に家を抵当に入れてローンを組むことです。多くの金融機関が低い金利でのローンを提供する今、このチャンスを利用すべきかどうか、迷っておられる方も多いでしょう。しかし、リファイナンスが必ずしもベスト・チョイスとは限らないかもしれません。下記を参考にし、ローン専門家に相談のうえ、今のリファイナンスがあなたのベネフィットになるか、慎重に考えてみましょう。

リファイナンスのタイミングは、現在組んでいるローンの金利を1%以上引き下げることができる、変動金利型のローン(ARM)を低金利の固定型ローンに組み替えることができる、不動産に純資産がありそれを現金化できる、などの場合です。例えば、家を購入した時に30万ドルを借りて金利6%の30年固定ローンを組み、元金+利息として月1,798.65ドル支払っていたとします。しばらくして市場の金利が下がり、4.75%でリファイナンスしたとすると、月の支払いは1,564.94ドルに押さえることができ、年間2,804.52ドルの節約が可能になります。また、「キャッシュアウト・リファイナンス」とは、家の価値が購入時よりも上昇していた場合、市場価値の80%程度まで借りられ、現金化できることです。例えば、30万ドルの家を6万ドルの頭金(20%)、24万ドルのローンで買ったとします。この家の価値が数年後に50万ドルになった場合、物件価格の80%、つまり40万ドルまで借りることができるようになります。そこで、リファイナンスにより40万ドル借りると、最初のローン金額24万ドルを差し引いた額、16万ドルを現金で取り出すことができるというわけです。

リファイナンスにもクロージング・コストが発生します。諸費用を節約分で穴埋めするのに最低でも2、3年近く掛かるので、その間は引っ越さないことをお勧めします。必要書類は申込者自らそろえる必要があり、内容は金融機関で異なります。基本的には金融機関の担当者の指示に従えば難しいことはありませんが、申し込み資格、金利タイプ、手数料などは、ローン専門家に事前に確認されることをお勧めします。また、審査に要する時間やリファイナンス実行に至るまでの必要日数もまちまちなので、余裕をもって検討しましょう。

(2009年5月)

住宅ローン・コンサルタント バーソビア順子さん


神奈川県出身。自分が家を数回売買した時に住宅ローンで苦い経験をし、それなら自分で勉強しようと、某航空会社で客室乗務員をしながらライセンスを取得。現在、シアトルで30年の歴史があるサウンド・モーゲージに所属し、顧客それぞれに最適な住宅ローン・プランを提案している。

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