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Masaye Okano Nakagawaさん:シアトルにて日米太鼓グループを主宰

 
ノースウエストで活動するグループや活躍している人にフォーカスしてお届けするこのコーナー。
今回は『又新太鼓』を主宰するMasaye Okano Nakagawaさんをご紹介します。
▲練習中のひとこま。後輩の指導も真剣だ

「筋がいい」と言われて始めた太鼓
太鼓を始めたきっかけは、シアトル別院で行われていた、ロサンゼルスの太鼓グループの講習会に参加したことから。そこで「筋がいい」と褒められて興味を持ち、その後、シアトルの太鼓のグループに参加して、本格的に始めました。

実は、当時は個人的にちょっと辛い時期で“何かを変えたい”、“違うことをしたい”という気持ちがあったんです。太鼓に打ち込むことでストレス解消をしていたのでしょうが、同時にのめり込んでもいきました。そして1991年、私ともうひとりで『又新太鼓』を設立しました。

現在、主要メンバーは12、3人。月曜と木曜の7:30 p.m.~9:30 p.m.に練習しています。月曜が“先輩”向けで高度な内容。“後輩”は先輩の動きを見ながら舞台のセットや型を学び、木曜は基本を学ぶ初心者向けの内容です。

とにかく太鼓が好き。そんな人に集まって欲しい
日常生活に追われながら、1週間に4時間を太鼓に費やすことはかなりの熱意がないと難しい。「学校があるから」「仕事の後、夕食を済ませて太鼓の練習は大変」といった理由で、1年未満でやめてしまう人もいます。それでも6年間も続けていて、私のアシスタントになるほどに頑張っている人もいますよ。

太鼓を学ぶに当たり必要なのは、型(パフォーマンスのパターン)、リズム、日本や日系の文化、伝統、歴史の知識。また、練習中はほぼ英語ですが、日英両方の単語を覚えるので、どの太鼓の団体に入っても困らないようになります。それと基本は“Safety First(安全第一)”。だからバチの持ち方から置き方まで、1から教えます。

私達が演奏する曲はほとんどがオリジナル。演奏と言ってもただ太鼓を打つだけではありません。例えば『Kojo no Tsuki(荒城の月)』はあの名曲がベースですが、始めに何人かのメンバーが踊って、全員で歌を歌い、そして太鼓を叩きます。また『Ocha(お茶)』では、ひとりがTeisyu(亭主)となってお茶を点て、Hanto(半東)の人がゲストにお菓子を出して太鼓を叩く。そして3人目はKyaku(客)のひとりとして、お茶を飲んでお菓子を食べる。ユニークでしょ? 9月20日(土)の1:30 p.m.からは『Kubota Gardens』で演奏します。子供のお稽古事のひとつとして太鼓を習わせる親もいますが、子供の興味やフォーカスが分散して太鼓に集中できないことも。だから“とにかく太鼓が好き”な人が集まればいいなと思います。(取材・文/加藤若葉)

Masaye Okano Nakagawa
Masaye Okano Nakagawaさん
ユタ州オグデン生まれ、カリフォルニア州ロサンゼルス育ちの日系三世。2歳頃から、ロサンゼルスとシアトルの間で引っ越しを繰り返す。どちらかと言うと都会暮らしが好きで、現在は夫、三男と共にシアトル在住。

【又新太鼓 / YushinDaiko: A Japanese American Taiko Group 】
’91年に設立した日米太鼓グループ。ピュージェット湾一帯及び全米各地の学校・団体の招きで演舞するほか、ワークショップも開催。ゲーリー・ロック・ワシントン州知事の就任パーティーでも演奏した。
只今メンバー募集中。会費:月$10。
TEL:206-723-7345
Eメール:taikotea@earthlink.net
ウェブサイト:www.yushindaiko.org