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横尾比呂路さん:若博多会

 
ノースウエストで活動するグループや活躍している人にフォーカスしてお届けするこのコーナー。
今回は『若博多会』の横尾比呂路さんをご紹介します。
地元の言葉を話す会から誰でも参加できる交流の場へ

▲1月に行われた餅つき大会。写真手前は同郷で 会の“銀幕”こと『Hiroshi’s Restaurant』の江頭浩さん

来る者拒まず去る者追わず”の気楽な会
『若博多会』は「定期的に大勢で集まってわいわいご飯を食べよう」ということを基本に、“みんなの交流の場”を目指した会です。だいたい1~2カ月に1度の割合で集まっていて、季節にちなんだイベントを多数開いています。例えば昨年は1月の餅つきに始まり、寿司教室、気候が良くなってきたら公園に行って料理のプロが作ったお弁当を囲んだり、BBQをしたり。そして秋には、マツタケづくしの料理を食べるという豪華な会も開催しました。
「博多」という名称から福岡に関連した会との想像は付くと思いますが、会員は福岡・九州出身者に限っていません。ただし、何らかの形で福岡に関連している人──福岡出身の知り合いからの紹介など──が多いですね。もちろん単純に会自体に興味がある人も入会できます。気楽に、そして“来る者拒まず去る者追わず”が会の基本精神ですから。

故郷の言葉を話す場が欲しかった
『若博多会』は、地元の言葉で気取らずに話せる人を探したい、という思いから始まりました。当時、自分の周りで日本語を話す人が少なく、しかも地元・福岡の言葉で話す人なんて皆無。標準語で話すのもいいのですが、格好つけないといけない気がして疲れて……。
現在はいろんな出身地、出身国の人が集っていますが、会の発足当初はみんなが福岡の言葉で話し、仲良くなって「ひとつの大きな家族」という感じでした。同郷だと、異国で出会ったにもかかわらず共通の友人がいたり、同じ学校の先輩後輩だったりと、いろんな発見があるんです。また、メンバーの誰かが帰国してしまったとしても、故郷で気軽に再会できますしね。
正式な県人会(『シアトル福岡県人会』)は別にありますが、『若博多会』は若者中心でワイワイやるのが趣旨の、県人会の支店のような存在です。

ノースウエストに来て夜型人間を返上
シアトルへは’97年にインターンシップ付きの留学プログラムで来ました。飲料メーカーでのインターンシップ後、社員として勤めることが決まり、ビザ取得の一時帰国を経て再入国しました。
ノースウエストの自然が多くて緑が美しい、そしてノビノビできる環境が好きですね。ただ歩いたりボーっとするために公園やビーチによく行きます。お気に入りの場所は、エベレットからポンポン船みたいなフェリーで行くジェッティー・アイランド。遠浅の海が広がり、ダンジネスクラブも獲れますよ。日本にいた時は飲みに出る夜の街が生息地でしたが、今では完全なアウトドア&昼型人間。ずいぶん変わりました(笑)。
最近は時間的な余裕ができたので、昔やっていた絵画や木彫りもしています。それと週に1回、以前していたバレーボールも再開するつもりです。アメリカ人の中に飛び込むことは臆さないし、むしろ国籍を問わず人間関係の広がりが楽しみなのです。(取材・文/編集部)

ミチコ Kornhauser
『若博多会』横尾比呂路さん
福岡県出身。大学卒業後、お金を貯めてシアトルに留学。その際のインターンシップで勤めた会社『Orca Beverage Inc.』に就職。現在は夫人と共にボゼル在住。

【 若博多会 】
2001年結成。福岡県出身者の集いの場から、現在では“福岡”関連者もOKの大サークルへ発展。各種イベントの案内は毎回約60名に出されている。会に関するお問い合わせは横尾さんまで(Eメール:hilomichi@hotmail.com)