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【私の転機】Wieden+Kennedy Portland 鎌田慎也さん

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シアトルやポートランドで活躍する方々に人生の転機についてインタビュー

ポートランドの広告会社、Wieden+Kennedy。同社でクリスティアーノ・ロナウドを起用したCMなど、NIKEの広告を中心に活躍する鎌田慎也さんに、これまでの転機を伺いました。(2017年7月)

Wieden+Kennedy Portland 鎌田慎也さん
鎌田慎也(かまた・しんや)
東京都出身。慶應義塾大学大学院を卒業後、2011年、Wieden+Kennedy東京に入社。14年、Wieden+Kennedy Portland本社に移籍。同社で日本人として初めてNike Globalを担当する。15年、個人名義で電子書籍シティーガイド「REAL PORTLAND #リアルポートランド」を刊行。現在、「AdverTimes」でコラムを執筆中。(www.shinyakamata.com

小さい頃からサッカーをやっていましたが、大学生の頃から広告の仕事に興味を持ちました。10年程前、雑誌でWieden+Kennedy(以下ワイデン)特集を読み、好きだったNIKEのCMや、小学生の頃に部屋に貼っていたポスターをここが作っていたと知り、いつかこの会社に入りたいと思いました。この雑誌との出会いが私の転機かもしれません。でも、ワイデンは新卒採用を長くしておらず、まずは日本の広告代理店を目指すことにしました。大学院で、当時のワイデン東京のスタッフが講義を持っていたので、それを機にインターンをさせてもらいました。その後、アルバイトをさせてもらっていたら、社員になるオファーを得て…、既に博報堂の内定式に出た後だったので困りました。周りは博報堂を勧めましたが、悩んだ末、人生、自分の行きたいところに最短距離で行った方がいいんじゃないかと思ってワイデンに入り、今に至ります。

最初の3年は人の2、3倍は働きました。たぶん負けず嫌いなんです。あるとき、上司が本社で働いてはどうか?と話をつけてくれて、14年、ポートランドに渡りました。

– 世界一再生された広告 喜びを感じる広告
今は、アカウントというクライアントとワイデンの橋渡しをする仕事をしています。例えば、この靴を売りたいと言われたら、戦略の専門家と戦略を考え、コピーライターやアートディレクターと企画を考え、プロデューサーと制作し、メディアチームとプランを策定して世に出します。専門家とやりとりしながらプロジェクトを終始進める舵取り役みたいなものです。

こっちの人は僕が東京で何をしてきたか知らないし、英語だと思っていることの7割程しか伝えられず、来てしばらくは信頼関係の構築に労力がかかりました。でも、自分はNIKEのこと、サッカーのこと、カルチャーへの理解度は自信があったし、仕事量は負けない自負があったので、苦労もありましたが、いくつかの大きいプロジェクトを経て、中身で判断してもらえるようになりました。最近、やっと居心地がいいというか、信頼を得られてきたと思えるようになりました。

昨年携わったクリスティアーノ・ロナウドと少年が入れ替わるNIKEのCM(goo.gl/9W29wN)は16年、世界で最も再生された広告動画(ネットで約1億2000万回)となり苦労が報われたのですが、数字が大き過ぎて実感が希薄です。それよりうれしいのは、旅先で立ち寄ったショップの店員が、「これ知ってます?」と僕が関わったNIKEのキャンペーンの話をしたり、バーのマスターが僕の携わったキャンペーンの賞品の靴を履いているのを見たり、その広告の広がりを数字ではなく、肌で感じた時ですね。あとは、昨年のNIKEのキャンペーンをセリーナ・ウィリアムズが喜んでくれたとか、広告に出たアスリートが喜んでくれた時です。

– 基準は格好良さ 今とこれからの仕事
最近関わったのは、Air Maxの30周年記念モデルのCM(goo.gl/dA6FfL)と、NBAでGolden State Warriorsの優勝決定直後に流したCM(goo.gl/Ro2dDG)です。これからも自分が納得できるアウトプットと、自分が格好いいと思える仕事を続けていきたいなと思っています

Wieden+Kennedy Portland 鎌田慎也さん
▲ ポートランド本社での鎌田さん。Nike Globalを担当した初めての日本人に。
 
*情報は2017年07月現在のものです