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「予防歯科」では、どんな治療を行うのですか。

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

「予防歯科」では、どんな治療を行うのですか。

< 回答者|歯科医 木村直子先生>

みなさんは、年に何回歯科医院に行かれていますか? アメリカに比べると、日本では今ひとつ予防歯科の大切さが知られていないようですが、アメリカの歯科医師会では患者さんに6カ月おきの検診を勧めています。

検診内容はそれぞれのクリニックでも異なりますが、主にレントゲン(X-ray)、歯石除去(Prophy)、診察(Exam)となっています。初めての診察の場合、口の中の状態を詳しく知るために18枚のレントゲン(Full Mouth X-ray)または、パノラマ(Panoramic) を撮ることになります。また、歯肉(Gum) の健康状態をよく知るために歯茎の深さを測ったり、歯肉検診(Perio exam)も行われます。診察時間はだいたい初診(Initial Exam) で45分~1時間、再診(Recall Exam)の場合は30分~45分ほど掛かります。

アメリカで歯の保険を持っている場合、ほとんどの保険会社が6カ月おきの診察と歯石除去、また年に1回のレントゲンを100%負担してくれます。保険を持っているのに今まで使っていなかった方は、保険内容をもう1度調べてみてください。また、保険がないからと言って、痛くなるのを待ってから通院すると、根幹治療(Root Canal) やクラウン(Crown)、抜歯(Extraction)など、もっと大掛かりな治療が必要になることもあります。もし、鏡の前に立って歯茎を見た時に、赤かったり、腫れていたり、白っぽいものが歯茎の回りにくっついているようでしたら、専門家によるクリーニングが必要です。
歯を失ういちばんの原因は歯周病です。最近の調べによると歯周病と心臓の健康状態には深い関係があると言われてきています。

新しい年が始まるにあたり、今年は歯の健康を心掛けるというのはいかがでしょうか。人間の歯は、1度抜けたら生えてきません。歯と長い付き合いができるように、まずは信頼できる歯科医を探してください。

(2008年1月)

歯科医 木村直子先生


日本の高校を卒業後、渡米。カリフォルニアにあるラ・シェラ大学を卒業後、ローマ・リンダ大学の歯学部に入学し、卒業。現在は、ファークレストでアラメダ・デンタルを開業し、スタッフと共に、患者との信頼関係を大切にしながら治療できるように心掛けている。

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