シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

家を借りるより、ローンを組んで購入したほうが得になりますか?

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

家を借りるより、ローンを組んで購入したほうが得になりますか?

< 回答者|シアトル・パシフィック・モーゲッジ 増田克己さん>

一軒家、コンドミニアムなどを買うのは金銭的に大変な負担ですが、最近はさまざまな住宅ローンを組むことができます。グリーンカードやソーシャル・セキュリティー・ナンバーのない方でも利用できるローン、そして、一定期間は利子だけを支払うローン、頭金なしのローンもあります。クレジット・ヒストリーのない方でも、不動産購入は可能です。

皆さんが真っ先に思われるのは、「住宅ローンは負担が大きいのでは……」ということではないでしょうか。実際は、毎月の家賃と住宅ローンの返済額を比べてほぼ一緒の額なら、負担はそれほど大きくないはずです。家賃は家主の懐を豊かにするだけであって、借り主に利点はさほどありません。ここ数年、アパートの家賃は全国的に5%から20%値上がりしています。それに比べると、住宅ローンは固定金利であれば、長期間にわたって返済額は同じです。そのうえ、利子と土地に掛かる税金は控除が受けられるメリットもあります。たとえ、2年や3年の住宅ローンでも、その効果は大きいと思われます。それに、最初の2、3年は利子だけを支払うローンであれば、毎月の支払い額はそんなに高くないはずです。

次に考えられるメリットは、投資対象としての価値です。自分の持ち物なので、家のリフォーム、改装なども自由自在。特に、物件を安い値段で買い取り、うまくリフォームや改装をすれば、資産価値を高めることができます。となると、この物件を手放す時にもっと高く売れることもあるでしょう。シアトル近辺の不動産は、他のアメリカの大都市に比べると、今後数年はそんなに価格が下がることはないと見られています。

まずは、信頼できる住宅ローンの専門家を探しましょう。一般の銀行がいちばん良いとは限りません。ラジオの広告などではいろいろな住宅ローンが紹介されていますが、むやみやたらに電話するのは避けましょう。クレジット・リポートをあちらこちらでオープンしてスコアが下がり、いざ家を買う時に困るかもしれません。また、家を買う前には、自動車などクレジット・ヒストリーにかかわる大きな買い物をするのもやめたほうが良いでしょう。

家を持つということは大変なことですが、将来のことを考えて長い目で見ると、家を買ったほうが得になるはずです。

(2007年3月)

シアトル・パシフィック・モーゲッジ 増田克己


二十数年前に大阪から渡米。ホテル、レストラン業界での経験から培ったサービスに対する情熱は今でも消えず、現在携わるローン業務にいても顧客から厚い信頼を得ている。ゴルフとスポーツ・ジムに通うことが趣味。時間を見つけてはふたりの子供と過ごしたり、妻と家事をしたりするのが何よりの楽しみ。

Seattle Pacific Mortgage, Inc.
TEL:206-769-1101 
ウェブサイト:www.katsumimasuda.com