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色彩とインテリア、ファッション

インテリア

 
2005年4月のテーマ 
色彩とインテリア、ファッション
 

色が人に与える影響

4月を迎え、春本番の季節です。今年の春色は特に鮮やかなブルー、ピンク、グリーンなどが注目されています。そこにレモンイエローや白などを加えた店先のディスプレイがとてもきれいですね。この写真は、花と器はもちろんですが、色のインパクトがかなり大きいことに注意して見ていただきたいと思います。色彩には私達を魅了する不思議な力があります。さまざまな色が私達の生活に与える影響は、住まいの中であり、毎日着ている洋服であり、毎日見ている光景の中にたくさんあります。赤色は勝利、情熱の色であり、ビジネスで勝利したい時は、男性なら赤のネクタイ、女性なら赤のスーツを着用するといいと聞いたことがあります。確かに色彩は人間の心理に影響しているようです。

レストランやお店、施設にも同じことが言えます。青色や寒色系は癒しの色として、穏やかな気持ちにさせたり、気持ちをやわらげたりすることから、リラックスする場所や手術室に使われています。オレンジ色は食欲を刺激するなど元気の出る色として、病院のロビーや待合室に使われることもあります。これは患者さん達の気分を暗くしないようにという作用があります。

スターバックス・コーヒーの店内は、風水を取り入れていると聞いています。鮮やかな壁の色や照明など、基本風水のコンセプト色が使われているということです。風水とは、気の流れを改善するという中国(古くはインド)から広まった環境学です。方位と色も定義づけは特に興味深いですね。代表的なのが、西に黄色は金運、東に緑や茶色は健康運、南西にピンク、赤、白で結婚運、北に白、黒、グレーの指導者運、などなど。それぞれの色を適切な方位へ置くことにより、すべてのツキが良くなるということで、住宅に風水を引用している人達がとても多いのです。特に世界のトップ達は、引用することが経営術のひとつと、かなり重視しています。

クリエイトされる建物、ランドスケープ、インテリアは風水学が世界中で引用され続けています。幸せにつながる工夫を、身近なところから実践してみてはいかがでしょうか。

 
  幸運をもたらす風水の花と色

前回、私達にいろいろなイメージを与えてくれる色の不思議な力についてお話ししました。伝統的な風水では、幸運を呼ぶ代表的な吉兆花として、芍薬、菊、白い木蓮、蓮、蘭の花があります。

・芍薬の花:富、名誉、愛の象徴を意味し、開花した花はさらに最高の幸せを意味します。また中国では、家の中に芍薬があると適齢期の娘がいるということを察するという話があります。

・菊の花:幸せ、福笑、快適、満たされた生活を意味し、特に福笑を表します。これも中国の家の中でよく見られる花です。また気高さ、性格の強さも表しているとされています。ヨーロッパの特定の国では菊は葬式花としてされているところがありますが……風水では縁起の良い幸福の花とされています。

・白い木蓮と蘭の花:上品、女性らしさ、純粋、真実を意味していて、特に上品さと女性らしさを象徴しています。 また中国人はこれらの花の芽と樹皮を漢方薬に使っています。

・蓮の花:仏教やヒンズー教で純粋を意味しています。庭において穏やかさ、純粋、魂の成長を表します。そして創造力を強めるとされています。

そして花に色や香りが加わることにより、私達の目や五感を楽しませてくれますね。色の意味は前回で少し触れましたが、風水にもラッキー・カラー、それぞれの色の持つエネルギーがあって私達の生活に影響を与えている訳です。バラの花は色彩、形、香りといい、最高とされています。また、恋愛と関係していますので、ウエディングではよく使われますね。

・赤:気分や意志を高める
・オレンジ:元気が出る
・ピンク:愛の色
・黄色:気持ちを高め安定させる
・緑:平和と調和
・青:創造力を豊かにする
・バイオレット:霊性、静寂
・白:純粋と無垢

花には不思議な力があると思います。フラワーアレンジメントや生け花などで表現される花は、私達に確かに喜びと幸せな気持ちをもたらしてくれますし、お部屋のインテリアやファッションでも欠かせない要素ですね。上記以外の花、そしてハーブにもそれぞれの良さと意味があります。自然と調和して、うまく幸せをつかみたいものです。

赤池公江:
アメリカ・インテリア・デザイナーズ協会会員。ホテル・ニューオータニ(日本)、モデル・ルーム、駐在員宅、一般住宅などを手掛けて好評を得る。『モダン・リビング』『グラッツィア』など、数々の雑誌で紹介され、シアトルの住宅事情についてエッセイも執筆。ウェブサイト:www.afengshuiinteriordesign.com