シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

アメリカの医療保険には、個人では加入できないのでしょうか。

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

アメリカの医療保険には、個人では加入できないのでしょうか。

< 回答者|個人保険サービス(KOJINHOKENUSA.COM)青木 聡さん>

日本からアメリカに来られたばかりの場合、個人で保険に加入することは非常に難しいとお考えの方がいらっしゃるようですが、基本的には可能です。

アメリカの医療保険は日本と異なり、一般向けの公的な医療保険制度がないため、民間の保険会社の提供する医療保険に加入し、同時にその補償内容を選ぶことが必要となってきます。

保険のタイプはHMO(指定された医師、病院のみでの診療が可能)とPPO(契約している医師、病院に限らず、すべての病院での診療が可能)の、大きくふたつに分かれます。従って日本語の通じる医師による診療などを希望する場合、PPOだと問題ないケースが多いですが、HMOだと、そのような条件を満たす病院を探すのが大変な場合があります。

補償内容を選ぶ際のポイントは4点あります。医師の診察が必要となった場合には、まず、自身で負担しなければならない金額があるのですが、これをDeductible(免責額)と言います。この額は、高ければ高いほど保険料を低く抑えられますが、その分、自身の負担額が増えます。次にこの免責額を超えた金額については、Co-Insurance(共同保険)を用い、保険会社と共に費用を負担します。一般的に80/20と記載されていることが多く、これは80%を保険会社が負担して、残りの20%をお客様が負担するという意味です。3点目は免責額と共同保険の限度額を示すOut of Pocket(免責額、共同保険の限度額)です。たとえば、Deductibleが$1,000、Co-Insuranceが80/20、Out of Pocketが$5,000の場合、仮に治療に$8,000掛かると、自身が負担する金額は、免責額の$1,000+共同保険の$800($4,000の20%)となり、$5,000を超えた部分及び共同保険の$3,200はすべて保険会社が負担することになります。そして最後に、Co-pay(自己負担額のオプション)です。これは保険会社のプランにより異なりますが、一般的には通院や検診ごとなどに、定められた金額($10~$35など)を支払うだけで、診察を受けることができます。

なお、医療保険の手続きはこのような細かな補償内容を説明してくれるエージェントに相談することをお勧めします。

(2008年8月)

個人保険サービス(KOJINHOKENUSA.COM) 青木 聡さん


個人向けの保険業務に長年携わり、親切丁寧なサービスを心掛けている。学生や研究員の方など、短期滞在者を中心に、それぞれのケースに合った医療保険を提供。また、同社では、自動車保険、テナント保険なども取り扱う。見積もり無料。

KOJINHOKENUSA.COM TEL: 1-800-619-5788 Ext.500 ウェブサイト:www.kojinhokenusa.com